小説の書き方。一番大事なのは主人公に共感してもらうこと!共感を生む2つのコツ

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小説を書く上で一番大事なのは主人公に共感してもらうこと

小説を書く上で一番大事なのは、読者を主人公に共感させることです。
小説の読者は主人公になりきって、物語を楽しみます。

主人公になりきってもらうためには、この主人公の気持ちがわかる! この主人公は俺と同じだ! と、主人公に共感してもらうことが何より重要です。

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小説のおもしろさの正体とは?

主人公に共感できる要素を作り、読者に主人公になりきってもらった上で、主人公を大活躍させることによって、読者は自分が活躍しているような楽しい気分になれます。

これが小説のおもしろさの正体です。

主人公への共感を生む2つのポイント

  • 読者に近い境遇や価値観を持つ
  • 欠点やダメな部分がある

例えば、長らく大手小説投稿サイト『小説家になろう』で総合1位を取っていた『無職転生』は、34歳で職歴なしの引きこもり青年が主人公です。

彼は高校時代にいじめられたのが原因で、ひきこもりとなり、兄弟たちから家を追い出されて、異世界に転生します。

彼の持つ願望「人生をやり直したい!」という気持ちが大きな共感を生みました。
これは誰もが一度は考えたことがあることでしょう(読者に近い境遇や価値観を持つ

「………やりなおせればな」

 思わずそんな言葉が溢れる。
俺だって、生まれた時からクズ人間だったわけじゃないのだ。
引用「無職転生 - 異世界行ったら本気だす」プロローグより

人気のポイントはもう1つ性欲旺盛なひきこもり、という主人公のダメな部分をプロローグで全面的に出しているところです。

欠点がある人間に、人は親しみを感じます。誰しもが自分の欠点に悩んでいるので、ダメな部分があると、大きな共感ポイントとなるのです。

なろうが異世界転生ばかりになった理由。共感を生む最強のテンプレだから

例えば、家族を魔王に殺された少年騎士の復讐譚などだと、小説ではヒットする可能性が低くなります。

家族を殺されたことがある人はレアなので、この主人公の気持ちがわかる! と共感するのが難しくなるのです。
実際に復讐譚系で、ヒットした作品はラノベではあまり例がありません。

また、騎士という職業についている人も現代ではいないので、その内面を想像するのが難しくなります。

なろうが異世界転生ばかりになったのは、共感を生む上で、これ以上無いほど最適なテンプレだからです

異世界人よりも、日本人でブラック企業に勤めていたり、ゲームオタクだったりする主人公の方が、その内面を理解しやすいので、主人公になりきって物語を楽しむことが、よりカンタンになるのです。

大ヒット小説の共感を生むポイント

例えば、『ソードアート・オンライン』なら主人公のキリトはネトゲ廃人。ラノベ読者はゲームが好きなので、共感しやすいです。

『ダンまち』の主人公は、最初は弱くてモンスターから逃げ回る。ダメな部分を最初に見せられるので、共感しやすいです。

『魔法科高校の劣等生』なら、主人公は劣等生。学校で不遇な立場は共感しやすいです。

累計1000万部以上の大ヒット作『銀河英雄伝説』の主人公、ヤン・ウェンリーは「不敗の魔術師」と呼ばれるほどの軍略家ですが、チェスが苦手、メカに弱い、物覚えが悪いという欠点があります。
正直、欠点だらけの人間です。

このような欠点があると、自分と同じ人間なんだと読者に共感してもらいやすくなります。

累計1100万部の大ヒット作『フルメタル・パニック』(1998年刊行)は、作者の賀東招二さんによると、構想当初、20代の傭兵が主人公で、ヒロインは高校教師だったそうです。

しかし、それではウケないと編集者に突っぱねられたので、2人を高校生にしたところ、企画が通って大ヒットしました。

当時のラノベのメイン読者であった中高生に共感してもらうために、主人公とヒロインを高校生にしたわけです。

またフルメタル・パニックの主人公も、まともに学園生活が送れないほど、欠点だらけの人間です。

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