- 頭を疲れさせること
- ストレス。嫌な気分になること
- 設定を読まされること
- 主人公が一番じゃないこと
- 非テンプレ小説
●作者が好きな5つのこと
- 頭が良さげな内容
- 重く暗い展開
- 設定をとにかく書きたい
- 脇役が大好き。主人公は書きたくない
- 非テンプレ小説

小説に求めるモノが作者と読者では正反対です。
小説の読者は頭を疲れさせるのが嫌い
昔から、読者は頭を疲れさせるのが嫌いでした。
SF小説は、一部のコアファンの要望に答えて、どんどん科学考証を専門的にさせていった結果、誰もついていけなくなって、衰退しました。
小説は高尚でなくてはならないというのは、一部のファンの偏った考え方。
そんな考えに染まるとウケません。

読みやすく、わかりやすくが正義です。
読者は嫌な気分になりたくない。
一大ジャンルとなった、なろう小説のキーワードのひとつは「ストレスフリー」です。
読者を嫌な気分にさせてはいけません。

例えば、ラノベでヒロインを殺す鬱展開をすると、次巻の売上が落ちることがわかっています。
読者は暗くて重い気分になりたくないのです。
逆に、作者は重くて暗くてバッドエンドな話が大好きです。
こういった暗黒面の話を書くと、心が浄化されるからです。

実は、景気の良い時は、悲劇が。
景気の悪い時は、明るくて楽しい話がウケることがわかっています。
景気が良い時は読者の心理がイケイケになるため、悲劇やハードな展開を楽しむ余裕があります。
逆に景気が悪い時は、そういったストレスに耐えられなくなるためです。
日本の景気は一貫して悪くなっているので、暗くて重い話はウケにくいです。
読者は設定を読みたくない

読者は設定を読みに来ているのではなく、物語を読みに来ています。
すぐに話に入れて、設定を忘れても大丈夫な物の方がWeb小説ではウケます。
確実に即バックされる小説冒頭の特徴のひとつが「設定、または歴史の解説の羅列」です。
逆に作者は、自分独自の世界を作りたいという強い願望を持っています。
これはストーリーを書きたい、魅力的なキャラを書きたいといった気持ちより、よっぽど強かったりします。

しかし、設定を全面に出すと、確実に嫌われます。
読者は主人公の活躍が見たい。主人公とは読者の分身
「すべてのシーンに主人公が登場し、すべてのシーンが主人公の視点で描かれているようなシナリオが望ましいのです」
書籍【アニメ・シナリオライターへの道!】より引用

主人公とは読者の分身です。
特にラノベは主人公になりきって楽しむ願望充足型メディアです。
読者がもっとも読みたいのは主人公の活躍なのです。
主人公の活躍に分量を割けば割くほど、読者は楽しんでくれます。
たくさんの登場人物のひとりとして主人公がいるのではなく、主人公を活躍させるために他のキャラや設定を練っているのが、おもしろいラノベです。
物語世界は主人公を中心に回っているのです。
逆に作者は、主人公の物語を書き続けるのが苦痛になって、ヒロインをメインに持ってきたり、脇役をどんどん追加したりしがちです。

すると、主人公が空気となって、確実にツマラナイ小説となります。
どんなに苦しくても、常に主人公を中心とした物語にしましょう。
それが小説執筆の最大のコツです。
読者は非テンプレ小説が嫌い

テンプレとは人気作品に共通する要素、設定、展開のことです。
人気の小説はテンプレ8割。オリジナリティ2割くらいの配合になっています。
あるいは、テンプレ9割。オリジナリティ1割。テンプレ10割くらいの配分です。

今までに見たことのない物語というのは、独りよがりと同意義です。ウケません。
実は、読者は人気の作品と似たような小説が読みたいのです。
逆に、作者は自分だけの物語を書きたいという強い願望を持っているので、ここの折り合いに苦しめられることになります。
昔、元ラノベ作家が
「作家をやめた理由は今人気の〇〇をパクって小説を書いて。と担当編集者から言われたから」
と語っていました。

実は流行している物の二番煎じが売れるのが、データから明らかになっているのですね。
大手小説投稿サイト「小説家になろう」のランキングと一緒です。
なろうのランキングの上位に来るのは、一昔前なら異世界転生物など、似通った物ばかりです。
なろう出身の人気作家には
「オリジナリティは必要ない。テンプレと流行がすべてだ」
「100番煎じでOK」
と断言する人もいます。

テンプレを制する者はラノベを制す、と覚えておきましょう。
あなたの好きな物をテンプレにいかに落とし込むかが勝負です。
ラノベ読者が嫌いな5つのこと
- 頭を疲れさせること
- ストレス。嫌な気分になること
- 設定を読まされること
- 主人公が一番じゃないこと
- 非テンプレ小説
作者が好きな5つのこと
- 頭が良さげな内容
- 重く暗い展開
- 設定をとにかく書きたい
- 脇役が大好き。主人公は書きたくない
- 非テンプレ小説