初めまして、日暮一星です。
生身の人間とキャラクターの違い……一言で言えば『現実のものか、フィクションのものか』ではないでしょうか。
そもそも、この双方を定義づけして違いをつけること自体不毛だと思います。どちらにせよ、その定義がアテにならないほどの『個性』が存在するので。フィクションの人間にも、それこそ人類史を辿れば漫画のキャラクターじみた人物(ヘタすると編集者からボツにされるほどの)もたくさんいますし。
のび太にしろ水戸黄門にしろ、それはキャラクターそのものではなく『キャラクターの個性』なのではないでしょうか。
キャラのブレというのは『世界観(環境)に合わせた変化ではなく、書き手の都合に合わせた変化』だと思います。あるいは『書き手の都合によって、そのキャラの個性を潰した結果』というか。世界観とキャラを互いにくっつかせたまま双方を書くということは、読者を楽しませる上で書き手の責任とも言えます。その責任を果たせずに変化させてしまうことをブレと呼ぶのでは。
端的に言えば『成長=説得力のある変化』『ブレ=説得力のない突然変異』とも言いますか。キャラの変化やブレかたも様々だと思うので一言で表すのは難しいですが、自分は『不変なものはキャラクターそのものではなく、キャラクターの個性』と今のところ位置づけています。