小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

返信する!以下は元記事

タイトル:生身の人間とキャラクターの違いとは? キャラクターが成長するとは? どういうこと?の返信 投稿者: サタン

端的に言えば、キャラクターは人間を記号化したもの、と思っています。
イラストで考えてみると、アニメキャラの造形は完全に人間離れしていて少女漫画のイラストなんて眼球が頭蓋骨に収まりきらないだろうってものもありますよね。
でも不自然ではない。
当たり前ですがこれは「人間」をデフォルメしたもので、可愛らしいという記号がわかれば良いので成立している絵なんだろうと思います。
それを文章で表現しているのが、小説におけるキャラクターでしょう。
もちろん、「目が大きいことを説明する」という見た目の話じゃありません。
人間の記号化を文字で表現する、という話。

だから、「成長」も「ブレ」も基本的には現実の人間基準。
正義を愛する完全無欠のヒーローが悪に染まるというのは、事情があればないことはない。
人間、どう転ぶかわからないものだしね。
でも、正義のヒーローが万引きとかカツアゲとかしょっぱい悪事を働く、親友の陰口を叩く、というのは「キャラじゃない」からキャラクターとしてはブレてると思う。
もちろん、そういうキャラですって前提があるならいいんだけども。
最初に設定した「記号」から外れてしまうと、それは「ブレてる」と思う。

一方、ドラえもんののび太が一生懸命勉強して頭が良くなりました、というのは確かにキャラではないけど「成長」だと思う。
二次創作でドラえもんを作ったのはのび太だってオチがあったけど、あれは良かったね。

ではこの違いは何かというと、あくまで持論でしかありませんが、
成長というのは「記号」そのものが変化している、と私は思っています。
のび太の場合、のび太は「バカで貧弱で意思が弱い」というキャラクターなので、基本的にはこのキャラから反れる行動は「ブレ」に当たる。
でも、その「バカで貧弱で意思が弱い」という記号自体が変化し(変化するという展開の物語がある前提)、「ドラえもんのために一生懸命勉強するんだ」となると、キャラクター自体は変化してないけどそのキャラに内在する「記号」がガラッと変わるわけですね。
すると、それ以降は「一生懸命勉強する、頑張る」という行動が真になり、これに反することこそ「ブレ」に当たるようになる。

まあ、簡単に言えば。
「ブレ」ってのは、一度変化したくせに元の位置に戻ったりする場合で、書き慣れてない人は意図せず作者の癖が展開に表れてしまうために、キャラじゃないことをキャラにさせてしまう。故によく言われることではないかなと。
一方で「成長」ってのは、「変化」なので、元に戻ったりしない。
例えば「漫画家を目指してたけど、今日から小説家を目指す!」と宣言した人が、翌日「やっぱ漫画家になりたいなー」なんて言ってたら「おまえブレブレじゃねーか」と言えるでしょ。
「変化」は良いものだけど、それが固まってないと「ブレ」になる。
だから、「小説家もやめて、いまは映画監督に興味あるわ」になると、これもブレ。でもそういう「移り気で飽き性なキャラ」は固まってるので、そういう視点で見ればかえってキャラが出てる。
同じ経過であっても、「小説家を目指しているけど、少し興味があるから今は映画脚本を書いている」だと、まあちょっと怪しいけど「成長」に当たると思う。

コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ 「生身の人間とキャラクターの違いとは? キャラクターが成長するとは? どういうこと?」のスレッドへ

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ