ぶっちゃけると、スレ主さんは旧板の頃からけっこうズレたところにこだわる人だなぁという印象だったのですが、初心者的な若気の至りであればとっくに治ってるだろうし、それなりに長くラ研にいらっしゃるのでソコソコ書いて経験もしてるハズで、おそらくは何度も失敗して学んでいるだろうと思う。
それでなお変わらない思考だと感じるので、これは逆に期待してしまう。そこにこだわることでどんな作品が出来るのか興味が湧いてきました。
なのでスレ主さんの方向性とは少し違いますが、一応の指摘をさせてもらうと、
>「アイザック・アシモフ」や「スタンリー・キューブリック」などの本格的なSFだったら、少なくとも些細なミスでも他者に突っ込まれる様な事があってはならない訳ですが
これは違くて、むしろそういう本格SFこそ「ミス」が大事で、例えばアシモフの「我はロボット」はロボット三原則で有名ですが、そのロボット三原則はロボとヒトを分けて考えてる前提で、ロボにヒトの心が芽生えたら通用しないんですよね。だからこそ「ソコ」を書いた作品なわけですよ。
前提が覆るような「ミス」ってのは本格SFにとっては大テーマになりうる事で、そういうところが無いと逆につまんない。
これはつまり、
>いっその事最初から何でもアリのぶっ壊れチート能力全開で行くべきって言われそうですけど、それじゃちょっと芸が無いと思うんです。
これも逆の話で、「何でもありのぶっ壊れチート」であるほど、作者は芸達者でないと面白く書くことは難しいです。
確か、漫画「斉木楠雄のΨ難」で作者が愚痴ってたけども、超スペックの能力者だから何でもできて作者は楽してるって読者は思ってるらしいけど、超スペックすぎて話として成立させることが難しい、殺人事件が起こっても超能力者の主人公なら犯人はすぐにわかってしまって物語にならない。それを物語にする苦労をわかってくれ。みたいな感じ。
ちなみに、「斉木楠雄のΨ難」はギャグ漫画だけど、テクニックとしては前述した「我はロボット」と似たような感じで、わざと「ミス」を用意して(あるいはミスを見つけて)そこをこねくり回す、という話が結構多い。
設定で制限をつけて話として成立しやすくする、というのは割と初心者がやりがちな罠で、突飛なチートが面白いのにそこに安易な制限でブレーキをかけてしまうので面白味が下がってしまうことが多々ある。
・ミスは大事。それは話のネタになる。
・凄すぎる設定は何でもありでズルく見えるけど、実はめっちゃ大変。
>でも、何かそれじゃ駄目だと思うんですよ。あくまでも個人的な考えですけどね。
その感性は大事にしてください。
私が書いたことは何も「これが事実だ!」って話じゃないので、そういう見方もあるって思っていただければ、思考の幅が広がるのではないかと思います。
個人的には、「何でもありのぶっ壊れ」な設定でプロトタイプを1本書いてみて欲しい。大変なのがわかるはず。