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タイトル:生き別れの親子を証明するアイテムについての返信 投稿者: 手塚満

ご構想中の作品がDNA鑑定以前だとして、血液型はどうかという点は期にはなります。それもないとしてみます。かつ、魔法等の超常現象もないと仮定しておきます。つまり、現実の昔々に生き別れの父娘と証明できるかどうか。

その前に現代での事情から。実は現代でもDNA鑑定以外には確かには確定しないということがあります。血液型はABO式だけだと、例えばB型同士の父母だったら、たとえ母親が生んだことが確かでも、もしA型の娘だったら父親の実子ではないことなら分かります。が、娘がB型(かO型)だったら、父親の実子の可能性はありますが、別のB型の男との間の子という可能性は排除できません。

DNA鑑定ですと、確定は可能です。で、結構な確率で「血液型は合ってるけど、遺伝子的には父親の実子ではない」と出たりします。不倫で妊娠しちゃうケースですね(托卵と呼ばれたりする)。このためDNA研究では、被験者の父親については調べないか、結果を秘密にすることが行われます。

不倫で妊娠は今も昔もよくあると考える必要があります。確かに母親の娘であることは、例えば助産師(昔風には産婆)が証言したりして、確定はできます。が、不倫による妊娠・出産の可能性は排除できません。瞳の色、髪質(天然パーマ等)、耳の形等々が似ていても、似た誰かという可能性があります。

ですので、昔の技術レベルでは父親については確かには判定できない。生き別れではなく、娘生まれたときから親子3人、仲良く暮らしていたとしてもです。生き別れて、例えば「生まれたときにあった、右肩のアザがそっくり」だと助産師が証言しても、父親は別人の可能性がある。そこは踏まえる必要があります。

つまり、100%を求めるなら、過去の通常の技術では「この子は父親の実子である」の証明は不可能だということです。実子であると高確率で示せばいいとしても、少なくとも「母親は決して不倫するような人ではない」や「性的暴行を受けたことはない」は作中で示す必要があるでしょう(作中のキャラより、読者が納得できればいい)。

その他に思いつくこととしては「父親には遺伝的な、他人にはない特徴がある」があります。が、DNA、遺伝子といったことが知られていない世界だと、ちょっと難しい。そういう世界では「親子は似る」くらいの概念しかないはずです。偶然の一致で片付けられる可能性がある。父親の他人にはない遺伝的特徴とて、遺伝という概念がなかったら、遺伝的形質とは分からないわけですから。

どう考えても「これが証拠だ!」と、たった1つの要素で鮮やかに親子と証明する方法はなさそうです。母親の身持ちは堅い、瞳の色の一致、耳の形の類似、娘が生まれたときからあるアザが同じ等々が次々と証明するくらいでしょう。確率1/2の証拠でも10個揃えば、実子でない確率は1/1000以下になります(99.9%以上の確率で実子)。

魔法とかある世界だと設定次第なんですが。父親譲りの精霊とか、17歳で浮き出る父親固有の魔法の紋章とかあればいいんで(実子判定の魔法とか作っちゃうと、ちょっと安易かも)。

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