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タイトル:連載として物語を続ける場合の、話の展開のやり方についての返信 投稿者: サタン

長編で連載するような場合って事だよね。
あんま長い連載は経験がないから体験談は話せないけども。

1の「魅力的なキャラを考える」は大きく2つの意味があって、
一つは「第三者がネタを提供しやすい」ってこと。
複雑なストーリーと設定がある場合、作者しか把握してない場合が往々にしてあるし説明しても理解しきれない場合やどこまで物語に乗せる(実際に書く部分)かわからないから、第三者が横からうかつなこと言えないでしょ?
でも、キャラクターがはっきりしててキャラの魅力がパッとわかるものだったりすると、「じゃあこういう利用方法はどうだろう」「こういうことさせたら面白いんじゃないか」と助言しやすいでしょ。単純に「そのキャラでなにか面白いことをする」という案を出せば良いだけだから。
だから、こう言ったら私怨のようなものも混じるのだけど、ぶっちゃけると「助言する立場である編集さんの都合」って言えちゃったりする。
もちろん、それは協力しやすいってことだから良いことなんだけどね。

もう一つは、「キャラの特徴を物語に起こしやすい」ということ。
例えばヒロインの特徴に「ツンデレ」とあるとすると、「ヒロインがツンデレである物語」をひとつ作るという思考ができる。
「ツンデレ」だとわかりにくいから、これを細分化させて「意地っ張り」「照れ屋」「負けず嫌い」「予想外の出来事に弱い」とか、「ツンデレ」からいくつかの要素を絞り出す。
すると、「ヒロインが意地っ張りな物語」というエピソードが出てきて、「ヒロインが意地を張って失敗してしまう話」とか、「ヒロイン」+「意地っ張り」で物語を作れる。
こうして「キャラの特徴」から物語を作ることで、その特徴が個性的なほど面白いネタが生まれやすい。
そして他の特徴も同じようにエピソードにしていけるので、特徴が多いほど書ける事が多くなる。
だから、この方法でキャラを考える場合は、適当にキャラの特徴を穴埋めしていくのではなく、そのキャラにとって重要な特徴の優先順位を考える必要がある。
まあつまりは、そういう「キャラの特徴」さえ把握できてれば物語はそっからポンポン作ることが可能だ、ストーリーはあとから付いてくる、ということですね。
私の場合、「食えない人物」を作ると話作りが楽ですね。話の導入にも使えるしかき混ぜる役にもなれるしオチも担当できるんで。

2の「キャラクターを衝突させる」は、ようは膨らませ方であって人それぞれだからなぁ……。
私の場合は、まず物語の枠組みを考えてから、その枠内に登場させる人物を入れ替えして面白そうな「衝突」の組み合わせを考える。

3の「キャラのテーマを考える」も、割と人それぞれかな。
私の場合は、やはり物語が先にある。
キャラが主体で動き回る場合でも、物語の「オチ」だけは最初に考えて、そのうえでキャラに自由にしてもらう。
ようは、1で説明した「キャラの特徴を物語にする」で優先度の高いエピソードを考えたあと、面白そうな特徴を適当にエピソードにして好きに自由にやる。
で、最終的には最初に考えた「オチ」のエピソードを持ってくればそれでサマになるので、最初にゴールさえ決めておけば、キャラ主体の話はネタが続く限り延々に続けられると思います。
私は飽き性なので続かないけど。
なので、私の場合は「キャラのテーマ」みたいなのは考えないかな。
いや。もちろんそれが悪いのではなくて、例えば「このキャラは読者代表をモチーフにしてて、だから凡人で凄い才能はないけど最後は人並な幸せを与えたいんです」って考えたりする作家さんは少なくないと思う。
あくまで私はあんまやらないというだけね。それが無くとも続きは作れるしオチも作れるから。

>形があるけれども、しかしそれが同じ物語を量産するとは限らないと書いてありました。でも、自分が書いたらどうにも二巻三巻も同じ物語になるだろうなぁと不安になります。
パターンを変えるだけですから、そんな難しい話ではないですよ。
例えば「主人公とヒロインが出会いました」さて、その出会い方はどんなものが想像できますか。
「通学路の角でぶつかって口論になる」「転校初日でひと悶着あった相手が引越し先のお隣さんだった」「ヒロインが絡まれてるところに主人公が現れて……」
適当にいくらでも思いつくでしょ。
あとは、同パターンでもバリエーションが違えばまた違って見える。
例えば、「主人公が絡まれてるところにヒロインが現れて……」と立場を逆にさせたらどうか? 「主人公がヒロインに絡まれて……」としたらどうだろう。
物語は、言っちゃなんだけど割とテンプレっていうか型がもう出来上がってて、あとはその組み合わせやバリエーション違いで面白い造形にしていく、という考え方も出来るので、その三幕構成の解説はこういうことですね。

だから、例えばこの「パターンとバリエーション」の話と1の「キャラの特徴を書く」を応用すると、少し前の王道パターンなラノベの書き方になる。
「やる気が薄く斜に構えた自称凡人主人公」がいて、そこに「個性的なヒロイン」がやってくる。この「ヒロイン」が持ってる物語=特徴を1巻で書いて、続刊では「新しいサブヒロイン」がやってきて、この「サブヒロイン」が持ってる特徴を書いていく。
だから、ラノベってヒロイン・サブヒロイン・ゲストヒロインの数の和が巻数と近かったりするんだよね。
もちろん続刊を書く手段はこれだけじゃなくて、「バリエーション」を応用すると、例えば一巻は「主人公がヒロインを救う話」で、二巻は「主人公がヒロインを救えなかった話」という感じで、同じような流れの物語だけどそこにはバリエーションを作ると読者は飽きずに興味を持ち続けてくれるわけですね。

うろ覚えだけど、確か「まどかマギカ」の虚淵玄は、まず「物語を提示」して「それをパターン化」させ「そのパターン以外の出来事も起こる」と構成することで視聴者の興味を惹きつけてます、みたいな事を何かの雑誌で言ってたかな。
たしか、マミさんがマミったシーンの解説だったようなw

こうしたパターンとバリエーションについて理解したいのなら、実際に長く続いてるシリーズ作品の1巻と2巻を読み比べてみると良いと思います。
そもそも人間はそんな万能じゃないので、「パターン」に落とし込まないとそんな長くやってられません。
つまりは、長く続けてる作品はだいたい全部の巻でパターンが出来てて、そのパターンの中でキャラを入れ替えたりバリエーションを付けてみたり展開の順序をいじってみたりして長く続いてるわけで、まあ、一番読み取りやすい簡単なのは仮面ライダーとか低学年向けの作品ですね。敵が違うだけでやってること同じでしょ。
一昔まえのラノベの王道も、基本は「サブヒロインが入れ替わっただけ」でやってることは同じです。
ラノベの場合はその「サブヒロイン」の物語(特徴)がテーマの内容になるから、中身がごっそり違うように見えるけど、やってることはまあ「サブヒロインを助ける」で同じだったり、そこにバリエーションを加えて「サブヒロインに振り回される」だったりする。

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