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タイトル:不人気キャラに関するあれこれの返信 投稿者: パクトボー

まず、議論の出発点からして、意識が違うと思うのですよね。
結局のところ、キャラクターは料理の具材のひとつ。ストーリーとか展開とかを引き立たせたりあるいは引き立たせてもらったり、そういう「あくまで一要素」なわけです。
カレーの主役は茶色のルー、ソースといったところですが、具も白飯も無しであれ単体をひたすら飲めと言われてそうできるかはちょっと疑問だったりしません?世間一般として。
認識の擦り合わせとして質問しておかなくてはいけないのですが、作者の想定する人気キャラクターと読者が感じる人気キャラクターは同一でなくてはいけないのか?というお話です。そこのところ、なぜ「このキャラクターは人気でなくてはいけない」というお話になるのか、そこがまず不思議です。そういう認識に至った経緯をお聞かせいただけないことには、今までの質問とそこまで得られる回答は変わらないのではないのでしょうか。

現時点で自分が考えられる人気を上げる方法ですが、まあ最悪なやり方として「敵の敵は味方」になるまで最低な敵を出すのはいかがでしょう。
ドラクエにマリベルという仲間キャラクターがいるそうですが、「時代の早すぎたツンデレ」として当時は不人気だったそうです(これは時の流れでキャラクター人気も流動的であるという意味もあるかも)。
ですが、勝手に味方を抜けるキャラクターがいるとか、とことん不愉快な気持ちになる村でマリベルがいたらきっと気持ちに正直な彼女に救われるだろうにとか、そういった感想も見かけるので、瞬間的に「彼女というキャラクターのほうが人気」という場面は発売当時から存在したのでしょう。
あとはそうですね、ジョジョに登場する噴上裕也。最初は敵で、女を侍らすイケメンで、情けなくパンツ一丁でブッ飛ばされた敵キャラクターです(ちょっと記憶が曖昧…)。主人公をボロボロに痛め付けた悪いキャラクターです。
やむを得ず彼を頼らねばならなくなった主人公ですが、この期に及んで彼は「戦闘には協力しない」と愚図ります。敵は変態殺人鬼だというのに、街の平和より命が大事なんて、自分本位なやつですね!
ですが、土壇場で主人公があえて敵の罠にハマった場面を見て、覚悟を決めるわけです。「もし人質が愛する女達だったら自分だってそうした」、と。状況次第では本心から積極的に戦う覚悟を決めるという、とてもカッコいいシーンでした。女を侍らすイケメンといういまいち仲良くなりにくいキャラクターも、これだけ一本芯通ってれば応援したくなるものです。
まあ要するに、「こんだけやったんだから評価してもよくない?」と受け身になるより、評価せざるを得ない場面まで追い詰めるのはどうでしょうか、という提案ですね。
ミレーヌちゃんで言えば、とことん主人公陣営全員がけちょんけちょんに心身ともに痛め付けられる場面を用意して、そこでも変わらずワガママな態度を「その場面での敵に対して」崩さなければ、一本芯通った態度として評価されつつ、読者の代弁として清涼剤になると思います。
いつものワガママが読者に対して「敵」に感じられるから不人気になるので、「敵の敵」を用意してしまえ、という、まあ治安的に最悪な解決法ですね。贔屓せざるを得ない場面まで持っていく。デュープリズムのミント姫みたいな感じです。

ベアトリクスのほうに関しては、「完成されたキャラクター」はどう頑張っても「伝説の聖剣」となってしまいます。精神的に弱いとこも一切見せず人間味ある趣味もないなら、究極的には主人公に核兵器持たせても同じ展開になるでしょう(流石にそこまで極端なキャラクターはそうそう存在しないけど)。
なにせスポットを当てても無敵なので、「登場したらお話が終わり」なだけです。スペシウム光線や黄門様の印籠の擬人化です。
魅力的に感じる以前に、ただの武器やアイテムと同列になってしまうのですね。それを防ぐために、通常は弱点を用意したり人間性を掘り下げたりします。
頼もしい「道具」だ、とは思ってもらえても、キャラクターとして魅力的だとは読んでもらいにくいのではないでしょうか?
類例で言うと、ブギーポップ辺りでしょうか。作品タイトルクラスの主役なのに、出番は大抵一瞬です。ほぼほぼ舞台装置、場面転換の合図。まあ実際はちょっと人間的な面も存在するんですが。
例えば、あらゆる操作が一瞬のパソコンは便利でしょう。しかし、いちいちロードが長くて操作の受付も悪くなった古いパソコンのほうが、「もうちょい頑張ってくれよ」なんて話しかけたくなるものです。大企業の社長と近所の駄菓子屋のおばちゃん、どっちに話しかけやすいかと言えば圧倒的後者ではありませんか?弱点や人間味というのは、立場や能力が近しい存在から感じるもので、それを感じられない相手には近寄りがたかったり、そもそも同じ人間として見れなかったりするわけです。人気以前に、人間だと思ってもらえないんですね。
そう言うことを考えたうえであえて無敵キャラを貫くならば、「出落ちキャラ」まで突き詰めるのも手でしょう。登場したらお話が終わり、というのが約束されてれば、「あーあ敵も可哀想なヤツだ」と登場した時点で読者は緊張感から解放されるので、起承転結の結の合図として一定の人気は得られそうな気もします。忍者戦士飛影みたいな感じ。
無敵をやるなら無敵を貫いてみましょう。人気獲得以前にキャラクターとして認識してもらえていないのではないか、と危惧しています。

同じ不人気といっても、ふたりのキャラクターでその原因は全く違うところにある気がしました。
最後に念のため、「いや設定では」と反論する前に、その設定を小説の中に意味ある形で出しましょう。出せなかった設定は無意味です。折り畳み傘持って出掛けたのに一日中快晴だったら、「傘持ってったよ」という設定は無意味になります。山のなかで傘をさしても街中の人には認識されません。街中で雨の中他人に傘を差し出して、はじめて設定は認識されて生きるのです。
それを踏まえたうえで、疑問「キャラクターに人気は絶対必要か?」と、提案「敵の敵は味方、となるまで状況を最悪に落とす」です。季節の変わり目ですので、体調にお気をつけて。

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