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タイトル:次に何が流行ると思いますか?の返信の返信 投稿者: あまくさ

ロボットものは、流行を待つんじゃなくて自分が流行を作るくらいの発想を持った方がいいんじゃないかとも思いますよ。
『映像研には手を出すな!』っていうマンガ(アニメもいけます)、読まれました? それに出てくるロボット研メンバーのセリフをちょっと引用。

「映像研は危険だ!(中略)「前面投影面積」がどうのこうのと言ってたのを俺はこの目で聞いた!! ロボットをフィクションとして楽しめない人間だ!(中略)ロボが戦車に負けるようなアニメを作りかねない奴らだ! 巨大ロボットは虚構だからこそ素晴らしいのだ!」

こんな調子で蕩々と主張するのですが、以下はその流れの続き、同一人物のセリフです。

「我々は今一度考えねばならない! 映像研ごときにわからぬロボット愛を!(中略)このままでは我々にとって耐えがたいアニメを、つまり…… ホーミングレーザーやピンチ覚醒! リアリズムを無視したロボアニメを映像研が作ってしまう!」

このへんまで読んで、「あれ?」って思ったんですね。いつのまにか主張が真逆になっています。
要するにこの人は出発点がロボットアニメへの憧れだったのに、工学系人間でもあるので人間が搭乗する巨大ロボットというシロモノの不合理性も知悉しているんです。だから憧れとは裏腹に、リアリティに言及されるのが耐えがたくて、キレてしまうんですね。

ロボットアニメはリアリティが大きな課題。しかし今はジャンルとして確立しているので、上記のような面倒くせえことはまったく気にしないで楽しんでいる人が多いです。

あ、それを批判するつもりは毛頭ないんですよ。

ただ、そんな状況の中で、上記のようなこだわりを持つ人の方が、まれにでかいことをしてくれるんじゃないかと。
マジンガーZとガンダムは、その後のロボットものの流れを決定づける斬新なデザインを打ち出していました。
マジンガーZは当時としては画期的にスタイリッシュな造形で、人間が操縦する兵器としての位置づけが明確。パイルダーという飛行型の操縦席を頭部に装着する秀逸なアイデア(たぶん、この作品が元祖です)。それと、敵方のロボットを「機械獣」と名付けたり。敵方は生物の怪獣に設定してもストーリーは成立するのですが、永井豪の感覚はマジンガーZはロボット対ロボット、デビルマンはデビルマン対デーモン、キューティーハニーはラスボスと幹部も女性という感じで、1作品を同一モチーフで統一しています。要するにロボットが好きな視聴者は、敵方もロボットにした方が楽しめるだろうということかと。

リアリティの壁を突破する圧倒的な発想と演出力。それを実現した1作家が後の流れをリードし得たジャンルです。

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