最初に言っておくと、人間ってのはソシャゲのキャラじゃないので、『生まれつきの執筆速度』なんてものは存在しません。
その上で、じゃあ『どうやって執筆速度が決まるの?』ってなると、大きく4つくらいだと思ってます。
①やる気とか、根性。
②自分の文章を読み直して、推敲する能力。
③上二つに大きく関わる『文章を書く力』。
④文章を書くためのアイデア。
①は説明不要と思いますが。
質問者さんの場合、多分十分あると思います。
少なくとも、大掃除や法事や各種年末進行とちょっとだけソシャゲのイベに追われて、12月入ってから一文字も原稿進めてない俺よりは。
②ですが、推敲とか見直しってのは『丁寧な仕事』ってことです。これによる遅筆は、決して悪い事ではありません。
っていうか、これやってなくて『俺は遅筆じゃない!』って言い張ってる奴は、個人的には認めない。ノルマの水増しみたいなもんだからね。
見直し含めて原稿作業です。不慣れなうちは時間が掛かっても仕方ない。
ただ、推敲はある程度『文章を直すやり方』みたいなものを自分の中でハッキリさせれば、一気に速度が上がるでしょう。
③そもそもの文章力。
これを大きく区分するなら。
『分かりやすい文章を書く力』
『文章に書く内容を見極める力』
の二つですね。
上の奴は、小中高で国語の授業真面目に受けてれば何とかなるはずです。
お、俺? 寝てました。ゴメンナサイ。
『一文の長さに気を付ける』とか『どこに、どの形容詞が掛かってるか分かりやすく書く』とか『いつ、だれが、どこになどを書き込んで、状況を説明する』とかね。
不安ならば、小~中の国語の『作文』のところを読むか、大学受験なんかの『小論文』用のテキストを読みましょう。
後者の『文章に書くことを選ぶ力』ってのは、要するに『小説として何が重要なのか』とか『シーンとして無駄な描写・表現はしない』って事。
リアリティが重要だって皆言うけど、例えば『街中でのキスシーン』を書く時に『主人公たちの後ろを歩いているオジサン』の服装について細かく描写する奴はいない。そういうのを、細かく詰める事かなぁ。
こっちは、適当な小説を引っ張って来て、それをベースに分析すると良いと思います。
④アイデア。
どーしようもねぇ。
こればっかりは浮かばないときは浮かばないんで。無理です。
ただ一個言うならば。
文章から離れて、町を歩いてみる事です。川でも山でも良いですが。冬場の山は気を付けましょう。
皆、『小説を書きたいなら、小説を読みなさい』と言います。とても正しい。
既に存在するものを参考にするのは、これ以上ない勉強になるでしょう。
ただし、『新しい物を作る』『自分で物を作る』には色々な物がちゃんと見えていなくてはいけません。
街を歩いてみて、気になる物・事が有ったら、考えましょう。考えるポイントは二つ。
『なんでそうなってるのか』
『自分はそれをどう描写するのか』
です。
通常、都市部の道と言うのは条坊制、もとい縦横に直角になるように出来ています。これは、そうした方が区画整理がしやすいからですね。
でも、急に斜めの道が入ることもあります。
これは、昔水路があった名残だったり、大きな寺などの痕跡だったり、或いは路面電車などが通っていたせいかも知れません。
勿論、道に限らず。
人も、植物も、建物も。それぞれに事情を持っています。
それもまた、『物語』です。
もう一つの『どうやって文章にするか』と言うのも、とても大事なことです。
ただ『葉っぱ』と書いても良いですが、実は『虫食いがある』かも知れません。
一見して、何の虫食いか分からなくても、『紫陽花の葉っぱ』なら、ナメクジが食べたのかも知れないですね。
もし、『ナメクジが食べたであろう紫陽花の葉っぱ』を見かけたのが6月の半ばであれば、それは『梅雨だから』であり、その事そのものが風物詩とも言えます。
世界五分前仮説を信じないのであれば、『今』があるからには『過去』と『未来』が存在します。
少し想像力を働かせてやれば、その時間の流れは『物語』になるでしょう。
どう文章にするかは自由ですが、まず見なければ文章は書けないと思いますよ。