笑える会話文、って個人的には2種類あるように思います。
一個は『ギャグ』で、もう一個は『そのキャラクターらしさ』。
まあ、『バカとテストと召喚獣』か『この素晴らしい世界に祝福を!』なんかを読んだことがあるなら、なんとなくフィーリングで分かるかも知れませんが。
『ギャグ』っていうのは、『明確におかしい事』です。意図的にボケても良いし、天然ボケでも良いですが、『会話が噛み合ってない』とか『ふざけているせいで会話が脱線する』とかそういうヤツ。
『キャラクターらしさ』っていうのは、ふとした会話の中で『このキャラこういう失敗しそうだな~』とか『まだ小さいって設定だから、言い間違えたんかな?』とか『コイツ、こういう所ですっごい拘るよね』みたいな、そのキャラクターが持つ設定を会話の中でしっかりと表現するという事です。
で、そのやり方を具体的にどう勉強するか。と言えば。
一個は手塚さんも仰っている落語だと思います。芝居としての流れの大半が台詞だけで構成されていて、地の文なしで色んなものを描写しつつ、それでも見ている人間を楽しませるために『キャラクターらしさ』を失ってはいけない。
凄く、凝縮された芸能であると思います。
まあそういう意味で言えば、宮藤官九郎や三谷幸喜なんかが脚本した映画を見るのも良いでしょう。
ご存じないようであれば、『富野節』と言う言葉も検索して欲しいのですが、『自然な会話の中で出てくる、そのキャラクターらしさを表す、ややぶっ飛んだ台詞』みたいなものが、読者に一番受けたりします。
だからまずは、『そのキャラクターらしい会話』を考える所からじゃないかな、と思います。