ご質問それぞれ、くだらなくはないと思います。ちょっと視点を変えて見てみるといいかもしれません。以下、項目別に少し説明を試みてみます。
1.キャラの口調による描き分け
役割語と呼ばれる、現実の会話/口語では観測されない言い方があります。女性的とされる末尾が「よ/わ/ね」等、老人的とされる末尾が「じゃ」とか自称が「わし」等々です。便利ですから使わない手はありません。
しかし女性キャラが複数いるとして、描き分けをどうするかということですね。ゲームやアニメ、コミックですと話し手の姿が描かれるのが通例です。ですので、口調や語彙はあまり差別化しなくても分かる。しかし我々は文章表現でやろうとしていますから、絵は読者の想像に頼るしかない。文章で話し手が誰かを想起してもらう必要がある。
従って口調、ということになります。「とある魔術の禁書目録」ですと、常に描かれる主人公の口調は普通で際立った特徴はありません。主人公ですから「これは誰か?」という疑問が生じにくいからですね。重要サブキャラですと「一方通行(アクセラレーター」なら居丈高で乱暴な口調です。
女性サブキャラでは、出演率が高い御坂美琴は割と普通。しかし御坂美琴にべったりな白井黒子の口調(呼びかけが「お姉様」、一人称が「わたくし」、語尾が「ですの」等)は特徴的にしてあり、分かりやすくなっています。
おおむね、重要だが出演率が低いサブキャラは特徴的な口調にしてあり、現実では決して聞かないような喋り方のキャラが頻出になっています。文章の会話で一目で誰かを分かってもらう工夫です。このためアニメ化ではちょっと変な感じがすることもあります(が、原作と外れると雰囲気壊しかねない)。
これらは「作品世界広しといえど、たった1人しかいないキャラ」という前提の差別化です。キャラが女性とか、大枠から考えて行こうとすると詰まると思います。キャラ口調のベースを決めたうえで、女性キャラなら女性っぽい雰囲気を出すのはどうするかという演出になります。
2.異種族キャラ
現実にいない種族は作者の想像次第です。いかように決めてもいい。言葉遣いが分からなくて当たり前です。存在してないんですから。作者が「エルフはどう喋るか」を決めるんです。
3.異世界で日本語の方言
既に良回答で指摘がありますが、そもそも異世界なのに日本語で会話してますよね。最近ではそれで当たり前になってますが、以前だと異世界転移に当たって神などから異世界言語能力を付与される描写があることもありました。
しかし、例えば我々は外国の映画を吹き替えで観たりするわけですよね。全キャラが日本語でしゃべることはもちろん、田舎のキャラが「〇〇だべ」とか言っても、特にどうとも思わず受け入れている。
異世界も同じだと考えていいでしょう。日本人読者向けに翻訳されているんです。異世界の言語で(標準語があるとして)方言があれば、日本人読者が類推しやすい日本の方言に翻訳されている。食道楽や金にうるさいキャラだと大阪弁だと分かりやすかったりします。