逆に本を読みまくるビブリオマニアは、じゃあ作家よろしく名作が書けるのかって言ったら、映画評論家の初監督作品がごとく可もなく不可もなくな結果にしかならんと思う。
読んでたほうがいいかって言ったら、そりゃ読んでたほうがいい。
特に文章で稼ぎたいのであれば、面倒くさくても読まなくちゃ。流行を知ったりとか、今の若手が何を書いてるかくらいは知っておかないと、それも仕事のうち。
趣味で書くにしても、誰かに読んでもらいたいなら「読者」が誰なのか知らなきゃ。そのためには自分も読者になって、自分が書くものがどういう人に読まれるのか肌感で知ったほうが良い。
別に誰のために書くわけでもなし、好きだから書いてるだけ、というなら、別に読む必要は一切ない。
もちろん、これは流行など「どういう物語が好まれるか」といったリサーチの面が強いから、漫画などでも代用可能。
でもあくまで代用。
「物語」の構造や方向性の参考にはなる。けれど、表現においては文章には文章の強みがあって、絵には絵の、映像には映像の強みがあるから、
小説読まない初心者の作品にありがちな失敗として、「絵や映像では効果的な演出を小説でやってる」みたいなのが割とある。
例えば、練習までにギャグ漫画をそのまま小説として文章に起こしてみてよ。たぶんクスリとも笑えない作品に仕上がるから。
そういう「文章の演出力」が育たないし、良し悪しすらわからないで「漫画やアニメのイメージ」でそれを文章の演出に変換せずそのまま文章にしてるから、たぶん作者の中では面白いんだろうけど、読んでるこっちは面白くない、という結果になりがちではないかなと思う。
だから、「物語」の構造などでは代用可能。
でも、「小説」としての演出などでは小説は小説を読まないと書けない。
ギャグ漫画を文章に起こす際に、文章表現に最適化させて出力できるようなら、漫画と遜色なく面白いギャグ小説として書き上げられるのであれば、漫画やアニメで代用してても問題ないと思う。
これはまあ、出来る人は出来るから、そんなに書くのが好きならひょっとしたらスレ主さんも出来る人なのかもね。