言うまでもないと思いますが、酷評であれ好評であれ他人の意見に言いなりになる必要はありません。大切なのは、冷静・客観的に受け止めることです。
>その方の創作理論が「ん? でもそれって違うくない?」と納得できないところも多くあったんですよね。
その感覚も重要ですよ。
ただ、そう思ったときに「納得できない意見」をよく考えずに軽視・拒否するよりも、なぜ自分とその人とでそんなに意見が違うのか冷静に考えてみることによって、有益なヒントを発見できることがあるということです。
もちろん、その人の意見がまるっきりトンチンカンなだけというケースも有り得ます。しかし、仮にトンチンカンであっても、そんなふうに思う人も居るということは少なくとも一つの「情報」にはなります。
以下は、スティーブン・キングが何かに書いていた感想や批評を受けるときの心構えです。
自作を10人に読んでもらった時は、まず全員に微笑を浮かべながら「なるほど」と言いなさい、と(笑
次に、10人の意見の中に到底受け入れられないと感じる指摘があった場合。
その指摘をしたのが1人だけだったら無視しても良い。しかし3人以上に同じ指摘をされた場合は、そこが貴方の作品の問題点になっているとみなして修正しなければならない。
とのことでした。
私なりに補足すると。
常に多数決が真理とは限らないので、不本意な意見を述べた人が3人だろうと7人だろうと、その意見の方が間違っている場合も有り得るんですね。
ただし、10人のうちの複数の人が同じことを感じたということは、その作品を世に出したときに多くの読者が同じ感想を抱く可能性が高いと予想されますから、エンタメ作品としては軽視できない事態です。
そうであっても、その部分が作品の根幹に関わる重要部分の場合は安易に妥協しない方が良いということもあるでしょうが、作品と読者の間にそういう乖離があるということを「情報」として受け取って、何らかの対策は考えることが望ましいです。