小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

返信する!以下は元記事

タイトル:創作論の投稿の返信 投稿者: サタン

ぶちゃけ「創作論」は究極的には「俺がそう思ってるから俺の中では正しい」だと思うので、間違いもなにも、そういうのは無いと思う。
ただ助言をするならば、そんな小難しく考えるのではなく、シンプルに考えたほうが汎用性が高くなるし他者にも理解されやすいと思うかな。

>"物語はその時点で序列の最も高いものから順番に、読者が求める答えに到達するまで謎を解いていくプロセスである。それがより序列の高い謎の答えに影響しないように見える限り、謎はいくつ置いてもよい。"
私の解釈では、「物語は変化を読むもの。それが何であれ、例えば弱者が強化になるという変化、それを書けばその過程が物語になる。Aという状態がA'という状態になる、その落差が開けば開くほど面白味は増す」という感じですね。
物語の最小単位は文章だと思っているので、面白みのある文章も同じですね。
例えば
>国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。
こちらは暗闇の「トンネル」から「雪国」に景色が変化してるし、「夜」という真っ暗(真っ黒)な印象から「白くなった」と印象が変化してる。
>うだるような暑さで目を覚まして、カーテンを開くと、窓から雪景色を見た。
こっちも同じ。「暑い」という印象から「雪」という真逆の要素へ変化してる。
もちろん、これはあくまで「私の解釈」なので正解を言ってるつもりはありませんし間違いの指摘でもありません。
全ての文章でこんなことしてたらくどいだけだしね。

あとは、そうだ、もう一つ助言というか思ったことがあった。
>「謎は、推意される世界観が複数発生してしまう(解釈が多様である)ことにより発生する。」
他2つの結論も同じだけど、これら答えは正しいかどうかは置いといて、「だから何」というところが抜けていると思う。
スレ主さんが疑問に思ったことがあって、それを自身の創作論で答えを出した、そこまでは良い。
けれど、ここまではただの「考え」であって、その「考え」には再現性がない。
つまり、その「考え」をどうやって自身の作品に活かすんですか? という話。そこが抜けている。

例えば、
>「現実」は読者の偏見や先入観によって構築される。ギャップが物語という媒体で提示されなければならないのは(つまりスーパーのポップにでかでかと貼ってあってはいけないのは)読者のそうした先入観を次々と裏切っていくことで読者の持つ常識に別の視点を加えることが目的だからだ。
こちらは私の解釈とは少し違うけど、この解釈において、作品にとって大事なのは「じゃあ、どうやってソレ(スレ主さんが言うところの推意)を構築していくのか」であって、何となく書いてりゃ現実と創作の世界観とのギャップで読者の中に出来ていく、なんてものではない。そんな簡単なものじゃない。
そういう意識を持って気をつけて書いていけば、と考えても、だからそれどうやんの? という事になると思う。

以前、創作論を語ってくれた別の方にも書いた言葉なのだけど、こうした教科書か参考書のように小難しく考えてまとめる人の創作論には、具体性が決定的に欠けている。
曖昧で抽象的で、実例を出したところで自身の創作論で分析をしているまでで止まっていて、それをどう再構成つまり自身の作品へと再現していくか、という視点にまで届いていない。

けれど、これは別にスレ主さんの創作論を否定してるわけではない。
スレ主さんの解釈による結論において、「謎は、推意される世界観が複数発生してしまう」「謎には序列があり、(略」「謎を解決する過程でまたもう一つの謎が発生し(略」と、「物語」ないしその構成要素を「謎」と表現し、これを中心に考えるというのは面白いと思う。
なにも創作には正しいことはないので、「謎」という観点から物語を紐解いていく事は、まあ、「シャーロック・ホームズ」とかの時代から研究され尽くしているし、チェーホフの銃というワードが出てることからスレ主さんはミステリの勉強をしているのだと思うけど、研究され尽くしているが故に、その当時のミステリ論は逆に今の時代のエンタメ小説に合ってるとは言い難いので、いま再研究することには意義があると思う。

あとは、スレ主さんのヒントになればと思ったことが一つ。
>「序列」の高低や「読者が求める答え」がどのように決まるかということ
物語が「Aが殺された、殺人事件だ、ミステリだ」となれば、当然のこと読者の関心は「Aとは何者か」や「Aを殺した犯人は誰か」という事に向かう。
これは何故かと言えば、「そういう話だから」という簡単なこと。
例えば、ドラえもんは「ドラえもんのひみつ道具でのび太が何かする」というのが本筋であって、ドラえもんってのは「そういう話」でしょ。
スレ主さんの解釈を使うと、このような推意を読者は得るわけだ。
けれど、その推意を裏切って「のび太はひみつ道具に頼らず一人で勉強をして良い点を取る」と展開しても面白くない。最終回ですかって内容になっちゃう。
読者が求めるものは、むしろ推意によって得た「そういう話」の期待感にある。
物語の本筋、「ドラえもん」を読んでるんだから、読者は「ドラえもん」を読みたいのよ。
だから、「ドラえもん」の本筋に当たるもの、この場合は「ひみつ道具」ないし「ひみつ道具でのび太が何をするのか」が読者が求めるものとなり、読者が求める答えとなる。
まとめると、
読者が求める答えというのは、物語の本筋そのもの。また本筋に関連する話題。そして序列の高低とは、その「本筋の話題」からどれほど離れている話題・要素であるか、というのが序列になる。
いまさらだけど推意の解釈が間違ってたらごめんね。

コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ 「創作論の投稿」のスレッドへ

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ