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タイトル:悪役設定…の返信 投稿者: 手塚満

どんな物語を作るにしても、「誰が、どこで、何をする話」が大事ということがよく言われます。それを非常に短く具体化するとして、「魔王にさらわれた姫を騎士が救う話」というのは、この掲示板で頻出の例だったりします。

「魔王にさらわれた姫を騎士が救う話」だと、悪役は魔王ですよね。悪役抜きで考えてみますと、「姫を騎士が救う」になります。なんで騎士は姫を救うかといえば、「騎士の姫への忠誠/愛情/etcを描く話」だから。

「騎士の姫への愛」を描くとして、便利なのは「その愛を邪魔する者が出てくる」という設定です。それが例えば魔王ですが、別に他の悪役でもいい。騎士に横恋慕する貴族の娘とか、あるいは姫に惚れる他国の王子とかが騎士の邪魔をしてもいい。

「ロミオとジュリエット」ですと、2人が互いに一目ぼれしました、2人の親はいいよと言いました、では感動物語になりませんよね。「若い2人が互いを己が命より深く愛する」を描くには、2人の親が邪魔すればいい、それには両家に以前から深刻な対立があるとすればいい、と考えると、あの物語が引き出されてきます。

もう少し一般化しますと、「主人公がしたいこと際立たせるために、主人公の目的を阻害するのが悪役」ということです。つまり、悪役がどういう悪役なのかは、主人公から引き出されるということです。物語の最重要ポイントである主人公の望みが決まれば、悪役はそれに対立する者として具体化していけます。

そこを曖昧にしたまま、具体的な悪役をイメージしようとすると、詰まりやすいと思います。お考えの物語では「A」は何をしようとする主人公なのでしょうか。それが分かれば、悪役「B」が何をすれば最も「A」の邪魔になるかは具体化できます。「B」の職業等は詳細であり、後回しにすべき事項です。

例えば「A」が「病気のヒロインのため、外国から貴重な薬を入手したい」のであれば、悪役「B」が貿易商であるのは有効でしょう。「B」が直接的に「A」の利害に関われる立場になるからです。

あるいは「A」が貧しさから脱出したいのであれば、「B」が「富裕である」ことが有効で、その「富裕」は「貿易」によるもの、とできます。この場合「貿易商」であることは副次的な設定です。

繰り返しになりますが、「なにをしたら嫌がらせになるのか」は「主人公がなにをしたいのか」からしか引き出せません。ですので、「誰が、どこで、何をする話」なのかをはっきりさせることが先決だと思います。

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