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タイトル:描写の書き方の返信 投稿者: サタン

書き始めた頃によくある悩みの一つかなと思います。
結論から言ってしまうと、ツナギなんてものは必要ないです。文章を繋ぐためだけの文章を読者に読ませようとしてるんか、という話になってしまいます。

まず、スレ主さんが書かれている「描写」というのは、それは描写ではないと言えるでしょう。
ただ、書き始めたばかりということでまだ知識が追いついてないだけだと思いますが、おそらくスレ主さんが言っているのは「描写」ではなく「地の文」でしょう。

描写というのは表現のことで、例えば「主人公はカッコいい男だから、カッコよく描写したい」という場合、簡単に言えば主人公のカッコよさをアピールしていくことが「主人公の(カッコよさの)キャラ描写をした」と言えます。
街中は人混みで溢れてるって背景を描写したいのであれば、「人混みで溢れてる時に起こりそうなこと」を書いていくことが背景を描写したと言えます。
例えばヒロインとはぐれてしまったり、人に酔ってしまったり、ボサッとしてたら人とぶつかって睨まれたりとか。
よくある勘違いの一つとしては、例えば「街の大通りに出ると人でごった返していた。いろんな種族の人々が行き交って~」と状況を細かく書くのを描写だと思ってるパターンで、これは説明であって描写ではない。
細かいことを言えば、その説明も含めて一連のワンシーンが「人混みであふれた街中」の描写である、とも言えるので、描写じゃないと断言してしまうのも間違いなんですが、「説明」と「描写」は違うよと解説する際には別物だとしたほうがわかりやすいかなと思うので。
で。
そういう説明も描写も含めセリフ以外の文章すべてを「地の文」と言います。
セリフ以外の文章が描写というわけじゃないです。

>作品の中にこれいいなって思いついた場面を落とし込もうとすると繋ぎの描写が薄くなってしまうのが悩みです
書き慣れていない場合はかえって複数の要因が考えられると思うけど、どれが正解かはわからんかな。
まずは基本的なことから指摘すると、「対象を上手く観察できていない」ためかな。
例えば、アニメや漫画のワンシーンを小説に落とし込む場合、「主人公がグラスを持ってワインを飲む」というシーンを書くとして、これを見たまま上っ面だけそのまま書いてないかい?
そのとき主人公は何を考えてる? どういう思いでワインを飲んだ? 画面外の周囲の状況はどうなってる? ワインを飲んだことで主人公に何か変化はないのか? ワインを飲むときはどのように飲んだ? 一口ふくむだけか、一気に流し込んだのか。
「ちゃんと書く」ためには「ちゃんと観察する」=「対象を理解する」ことが大事です。
これが一次創作になった場合は対象をちゃんとイメージすることが大事で、イメージは出来てるけど書けないって人は単なる理解不足だと思う。

「小説に落とし込む」という場合、状況の説明だけでなく、その場の雰囲気や主人公の存在感や動作の意味なんかを考えて、状況だけで見えてこない部分をちゃんと「描写」してやることです。
アニメは映像でそれを描写してますし、漫画は絵で描写しています。だから言葉ではなく伝わってくるけど、それを小説に落とし込むとしたら、「言葉で表現されてないもの」をちゃんと読み解いて言葉に変換して落とし込んでいかないと、状況だけ書くのみでは、ワインのシーンは「主人公はワインを飲んだ」と台本のト書きみたいになっちゃうと思う。
ちなみに、これはセリフとセリフの間に地の文を挟むときも同じ。描写が出来てない。それは観察力不足・対象への理解不足のため。その状況下で何を描写すれば良いのかわからないから「つなぎ」としか考えられず、何か書かなきゃ収まりが悪いと感じてるにすぎない。
一方で、「描写」はそのシーンその場面で「表現したいこと」に関係してくるので、そもそも「描写したいことがわからない」という時点でちょっとおかしい。
描写したい事がない場合、それは単純に書かなくても良い場面。
何か書いたほうが収まりが良いと思うなら、キャラ描写を何か挟むのがベター。

とりあえず「対象をよく理解すること・観察すること」の一つしか指摘してないけど、書き始めたばかりであれば、たぶんこれ意識するだけでだいぶ違うと思う。
会話シーンでセリフばっかになるとかってのは、シーンの流れを意識できてないから、とか別の話になってくるけど、そういうのは一作書けてからでいいと思う。

>描写が上手くなる方法
個人的に思ってるだけだけど、「例え(連想)」をしまくること。
上で書いたけど、結局描写って「それっぽい事」つまり「街中の人混みっぽい事(人混みで起こりそうなこと)」とか「主人公のカッコよさそうなところ」とか、「それっぽいこと」を書いていくことだから、「対象」に対していろんな角度からそれを表現できると引き出しが広がりやすい。
例えば「街中の人混み」で連想出来ることは普通に考えると「人が多いことで起こる何か」だけど、逆にそんな場所で起こったら困ること、「王族が大名行列みたいにやってきて人の波が割れる」という場面を書くと、それはそれで人の多さや世界観の描写になりそうじゃん?
とある文豪の娘さんが何かの対談で言ってた事なんだけど、「夏休みの日記を父に読んでもらったら怒られた。夏の日の暑さを描写するのに「暑い」と書いてどうするんだ、木陰の「涼しさ」を書け」とまあ、それは笑い話として対談に書かれてた事なんだけど、「暑い」を例えるのに「涼しい」を選択できる引き出しを作ることが描写が上手くなるコツじゃないかな。
描写ってのは表現だから。

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