ああ、そういえば前回の一人称・三人称に関する話題に触れてませんでしたから、そう思ってしまったんですね。
私はおもに一人称か、三人称一元(視点人物の主語を「私」にすると一人称になる)か、三人称一元のシーン毎の視点切り替えで行っています。つまり、これはどれも視点人物の気持ちを最も尊重する書き方です。そしてこれは、ほとんどの小説の書き方で推奨されています。
つまり、三人称にしたからといってむやみやたらに視点って変えるものじゃないんですよ。
わたしが言いたいのは、それだけ視点って大事なものなんだよってことです。
視点を固定するって、その人の認識を深く掘り下げる行為だから。「その人がどれだけ真剣にその世界を生きているのか」てことなの。だから私は視点ぶれが怖いんですよ、ぶれるとそのキャラクターがいいかげんに生きていることが丸わかりになってしまう。イコールキャラヘイトに繋がります。
視点は漫画やアニメ、映画などの映像にはない小説特有の概念です。
ある作家さんは「視点は小説の全てである」とも言ってるくらいです。
そういえばマリンさんの前作はやや視点の概念が曖昧な感じがしましたね、すこし他作の視点に注目してご覧になってみてください。