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タイトル:三人称視点における文章の表現の仕方についての返信 投稿者: サタン

いいえ。初耳です。
それを言ったら、つまり、「昔々あるところに――」という出だしは、「永禄3年、武蔵の国の川辺にて――」と書かなきゃいけないって事になりますけど、そうはなってないんじゃないかな?
曖昧な表現がNGだとするとミスリードを誘う文脈も難しくなるし、ダメなんてことは無いです。
強いて言うなら「意図的な嘘」はNGです。三人称でも一人称でも基本的にNG。
NGというかアンフェアです。
叙述トリックの一環として意図的な嘘を使うこともありますが、地の文で嘘を書かれたら何でもありになってしまうので、名作と言われる作品でもいまだにアンフェアだと批判が残るほどです。
おそらくは、それを指して「明確にしましょう」という話ではないでしょうか?

また、「事実に反すること」を指して「嘘」と言ってるわけではないので、例えば「主人公が誤解している」という場面なら「事実とは違う事を地の文で断言する」というのもアリです。
この場合「誤解してる」のであって「意図的な嘘」ではないので。
ただ、三人称で書く場合は
「主人公には◯◯のように思えた」と、あくまで主人公から見た印象で書かないとダメでしょう。
まあ、この手の仕掛けは面倒だし安易に手を出すことも少ないと思うので、無視してくれて良いかと思う。

「三人称で事実を明確に書こう」というのは、おそらくその主張をしてる人の癖でしょう。
三人称は、まあ、なんと言ったらいいか難しいんですが……
基本的に「三人称一視点」と「三人称多視点」でわかれてる、と考えられますが、事実そんなことないです。
「三人称」は「第三者の語り」です。
ただ、作者が自身に「三人称だけど主人公の視点に固定して書こう!」という縛りを課した作品が「一視点」と言われていて、「三人称らしく多角的にモノを書こう!」と考えてる作品が「多視点」というだけです。
で。
三人称というものには一人称のように「主人公が知らない事は書いちゃダメ」というルールはありません。
基本的になんでも書けます。どのようにでも書けます。
自由であり、自由すぎるので、作者が各々「こういう自分ルールで書こう」と考えてるだけ。
その中で方法論にまで発展した一つが「一視点」ですね。
なので、三人称の小説を10作品読めば、作者が違えばその数だけ微妙に違った「ルール」が見えてきます。
共通するのは「意図的な嘘を書かない」という事くらいですが、これも通用しない作品だってあります(いや三人称では滅多にないが)。

三人称は「第三者の語り」という意味なので、この「第三者」というのは「物語に直接関係しない第三者」という意味です。
なので、「作者」「神」「語り部の存在を感じさせない」といった手段があります。
この「第三者の語り」にさえなっていれば、基本的にルール違反なんて事はないです。

ただし。
「明確に」というのは、「明確にしたほうが場面や状況を想起しやすい」という事はあります。
逆説的ですが、「一人称では視点主が知らないとそれが出来ない」ため、知らなくても出来る三人称ではこれを率先してやりましょう。という話なら理解できる。
でも、この話はあくまで「場面や状況を想起しやすい」というだけの話なので、「りんごが3つある」場合、その「りんご」が3つでなければならないなら「3つ」と書いたほうが印象に残るので明確に書くべきだし、何個だろうと問題ないただのオブジェなら「いくつか」と曖昧に書いたほうが印象が薄くなって物語を邪魔しないので、曖昧なほうがいい。
これは場合によりますが、「三人称は明確に書かねばならない」というルールはありません。

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