>文章をそのままパクって批判されたという話を聞いたこともありますので、そこは気をつけなければいけないと思っています。
そうですね。
パクり問題で一番こわいのは、そのケースです。プロの作家でも、それで作家生命を失った人が何人もいます。
数行の文章が完全、またはほぼ一致することは偶然では有り得ないと誰でも思うし、類似箇所を並べてネットなどに晒し、「どうです? そっくりだと思いませんか?」ということが容易にできてしまうからです。
簡単に言うと、参考にした素材をそのまま使ってしまうのはダメ。自分なりに料理すればOK。料理の仕方にオリジナリティがあって優れていれば、なおよいということです。
そういう意味でオマージュは、技術的には料理のレベルが低いと言えます。作者自身がその作品が好きで、読者もそこに共感してくれるだろうと期待した上での行為なので、『自分独自の味を作ってやろう』という工夫があまり無いからです。
パクり疑惑を避けるための要点を簡単にまとめます。
(1)ある要素を、容易に比較できてしまう形で、料理しないでそのまま使うのはNG。
(2)自分なりにアレンジし、そのアレンジにオリジナリティがあればOK。
(3)一つの作品の数ある要素のうち、一つの要素だけが(1)に該当しない形で類似している程度なら、普通は大丈夫。
(4)複数の要素が類似しているのは危険。偶然の一致は有り得ないと見なされるからです。
(5)類似要素が一つだけでも、それが作品の根幹にかかわるような重要な部分である場合は危険。
総じて言えば、参考にした箇所以外の部分にオリジナリティや魅力があれば、たいてい大丈夫ということになるかと思います。