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タイトル:『黄金バット』のような主人公を作りたいの返信 投稿者: よしはむ

2016/05/13 オルトさんの意見

私見ですが、流行った時代を考えてみると答えが出るのでは。
「たいていのライトノベルの本には」とありますが、それは昭和頃から現代にかけてまで、先人たちが必死に切磋琢磨して面白いものを作ろう努力してきた結果、現代で「こういうのがいいんじゃないだろうか」と辿り着いた一つの答えであって、昔から「たいていのライトノベルの本」に書かれてるような公式があったわけじゃありません。
昔のヒーロー像と今のヒーロー像が違うのは当たり前です。

黄金バットのような昔のヒーロー像を現代で扱いたいのであれば、現代風にアレンジしなければ通用しないでしょう。
黄金バットを評価しているのは、あくまで「当時では」という考えのもとの評価ではないでしょうか。ああいうアンチヒーロー的なものというか、ヒーローなのにドクロ仮面っていう真逆の要素を入れてくるのは多分黄金バットが初だと思うし。今、似たようなものを新しくやったとしたら見向きもされないのでは。

正直、キャラデザインだけは現代でも通用する奇抜さ(誰も真似しようとは思わなかったとも言えるが)だと思います。
金ピカのドクロで紳士が持つようなステッキにマント姿って……。

今でこそドクロのキャラやコッテコテな紳士キャラなんかもいますが、昭和初期に黄金バットのキャラデザを思いついたってのは、すごいというか、思いついても普通やらないだろ、と思える斬新さだと思います。

すごいはすごいけど、あくまでそれは「当時では」という話で、

>たいていのライトノベルの本には「主人公には欠点を設けろ」とか「何らかの成長要素を入れろ」と書かれてありますが黄金バットはそのことごとくを無視しています。

そういう今現在の話を持ちだしたら、そりゃ違うに決まってると思います。
黄金バットは確かに昭和初期に一大ブームを引き起こしたと言える作品ですが、現代まで残っているのはと言うとゲゲゲの鬼太郎(アニメ化は黄金バットと同じ昭和40年頃)や、幼児向けならアンパンマン(これも昭和40年頃に連載開始)、といった有名所でしょう。

鬼太郎もアンパンマンも、昔からあるけど、そのキャラクターは初期と比べると「現代風」に変わってきてると思います。
黄金バットは、キャラクターの見た目だけが現代に残ってるだけで、知名度だけはあると思いますが、キャラクター性が紙芝居の頃からあんま現代風に変化してこなかったので、アニメ化当時の昭和40年頃(原作は昭和4年)の他の作品と比べると、「皆に人気がある」というのはちょっと言い過ぎではないかなと思います。

リボンの騎士とか魔法使いサリーとかパーマンとかおそ松くんとか、あのあたりのほうがずっと人気あると思う。
私も流石に黄金バット世代ではありませんが、個人的には紙芝居の時代の英雄で、そこに取り残されたヒーローという印象です。
アンチヒーローは黄金バットで育った手塚治虫あたりが「三つ目がとおる」とかで食い散らかしてしまった感がある。

これをそのまま現代ライトノベルに持ってくるのは、無謀でしょう。
そもそも「わかりやすい正義の味方像」というのが今はウケない。

なので、現代風にアレンジしていけばライトノベルで挑戦するのもやぶさかではないと思いますが、紙芝居の時代のヒーローをいきなり現代ライトノベル風にアレンジしたら、おそらくそれは別物になっちゃうんじゃないかと思います。
……ただ、単純に「アンチヒーロー」や「ダークヒーロー」っぽいのを主役にというなら、成功例は割りとあると思います。

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