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タイトル:ライトノベルのメインヒロインが献身的な性格なのはNG?の返信 投稿者: 手塚満

メインヒロインなんだから描写的にもメインに据える、ヒロインのアピールポイントが健気で献身的なんだからそこをアピールする、そこを主人公が評価する、というのは効果的であるためよく行われる手法ではあるんですが、そうではない例も散見されると思います。

鈍感主人公ですと、ヒロインが懸命に主人公にモーションかけている、尽くしているのに、主人公が気づかなかったりしますね。そこがうまく描写できていると、読者は「主人公、早く気が付けよ」とやきもきすることになります。

一種の劇的アイロニーです(作中の特定キャラは何かを知らず、読者/観客はそれを知っている状況)。ときおり使われる手法で、例えば、作中で誘拐犯と先に明かされた犯人キャラが、そのことを知らないヒロインを言葉巧みに騙して犯人の車に連れ込む、なんてのがあったりします。ヒロインが誘拐犯を善人と思い込めば思い込むほど、読者はヒロインに対して「おいヒロイン、何やってんだ、ヤバいぞ、逃げろ」と強く思ってしまうわけですね。そう思うからこそ、先を読みたくもなります。

異能バトル系だと、主人公の好みであるはずの「健気で献身的メインヒロイン」も、効果としては弱いかもしれません。例えば「主人公と相性のいい補助的異能サブヒロイン」が登場したりすると、主人公に対する貢献度はサブヒロインが高くなりがちです。ウリ(であるはず)のバトルに直接参加できたりするのはサブヒロインですから。

メインヒロインをサブヒロインと直接競わせて見劣りしてしまうなら、競わせなければいいのです。構想されてお出での話からすると「とある魔術の禁書目録」のインデックスが思い浮かびます。最初に主人公の上条当麻に救われ、以降はヒロインとしては控えめながら、他のサブヒロインを寄せ付けない作りになっています。

もう少しメインヒロインを引き立てるとすると、主人公の見ていないところでサポート、奮闘させる手があります。思い付きのデタラメですが、盗賊に捕らわれたはずのサブヒロインがひょっこり帰って来た、と思ったら、メインヒロインが身代わりを申し出た結果だったとか。

あるいは、主人公、メインヒロインに共通の保護対象がいる作りも考えられます。原作は古めですが今期にアニメ化された「からくりサーカス」ですと、主人公 才賀勝を守る加藤鳴海、才賀エレオノール(しろがね)ですね。主人公 才賀勝をサブヒロインに入れ替えると、サブヒロインのために主人公、メインヒロイン共に奔走し、サブヒロインを危機から逃がすため、主人公とメインヒロインが敵を食い止める、なんて流れにできます。

そうなると、サブヒロインは、主人公とメインヒロインの間の絶大な信頼を感じ取り、2人の間に割り込む(主人公をメインヒロインから奪う等)を諦めるという流れにもできます。
(もっと古い作品だと、「コブラ」(寺沢武一)のコブラとレディがいますし、ルパン三世のアニメシリーズでは、PART5で峰不二子がやはり正ヒロインであることが確認されています(PART4ではヒロイン交代を考えた節が感じられる))。

健気ヒロインが、 お間抜け(ドジっ子)というパターンもよくあるんじゃないでしょうか。健気に尽くす気満々だからこそ、トラブルメーカーとなり、イベント発生のトリガーなどになります(サブヒロインが主人公をサポートすることになりがち)。

上記はあくまでも一例で、いろいろパターンは考えられると思います。主人公とメインヒロインの関係性だけでなく、2人の周囲のキャラとの関りも考えてみてはどうでしょうか。

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