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タイトル:主人公の心理についての返信 投稿者: オミクロン

 オミクロンです。橙様が書こうとされている小説が、自分のものとかなり近いので参考になればと思い投稿させていただきます。

 まず前提として。「信念」と「アイデンティティ」というのはほぼ別物です。一見似てるように思いますが、実際は結構違います。被っている部分もありますが。

 後者のアイデンティティをラノベの世界で取り扱うには重すぎるので、前者の信念という形で一纏めにさせていただきます。

 答えとしては、劇薬です。正直プロットや構想の提示なしだと是非を問えない。といったところでしょうか。

 理由として、「転移した高校生」というのは、よほどの存在でもない限り「死が非日常の世界で生きている」存在です。我々が最たる例ですね。そんな存在に「死を糧にして強くなれ」なんていうのは相当に厳しいです。

 実際に訓練を積んだ軍人ですら、戦場でのストレスと仲間の喪失によってPTSDになることは珍しいことではありません。一番有名な例を挙げれば、シルヴェスター・スタローン主演の「ランボー」の1作目でしょうか。

 さらに罪悪感の取り扱いが求められることになります。これを取り扱うものを書いている身としては、相当に難しいです。仲間の死への責任と非難の配分比率をどう扱うかで主人公への(読者からのも含めた)評価が一変すると思います。

 戦場で仲間が死んだと仮定しましょう。直接殺したのは敵です。殺した敵に怒りが募るのは当然です。ですが、その戦場に共に出ると決断した主人公に責がないわけではないのです。戦場に出なければ、戦場で死ぬことなど起きえませんから。

 なのに敵が悪い。とだけ決めつけて、同じことを繰り返し続ければ。今連載されている「進撃の巨人」のエレンのように、仲間からすら信頼を失います。

 逆に自分が悪いとふさぎ込んでしまうと、一時は同情を得られますが、無為に長引いた分だけ見放されます。それどころか信念の土台が腐ります。

 なので「仲間の喪失」による信念形成というのは、非常にデリケートなものなのです。しっかりと構想を練ったうえで慎重を期して取り扱わないと、破綻すら起こさせる劇薬なのです。

 これに際して一つ助言と言いますか。そういったものを述べさせていただきます。キャラクター殺す際に、「その死が必然でなければならない」理由がない場合、もう一度考え直した方がいいと思います。

 ドラゴンボールの対フリーザ戦のクリリンように「主人公のパワーアップ」のためでもいいですし、NARUTOの自来也のように「託す」ためでも。ONE PIECEのエースのように、「主人公に自身の無力さを自覚させる」ためでもいいです。

 兎にも角にも「後に続かぬ理由なき死」を作らない方がいいです。長文失礼しました。

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