にわとりさんから頂いたアイデアを少し文章にしてみました。
まだどこにも掲載しておらず、本当に形だけなので、批評とかそんな段階ではないんですが、一応こんな感じです、という事で一部抜粋の上掲載しますね。
以下、『独白』アイデア一部抜粋
私達は基本、私達以外の人間の心情など理解できない。
そして何より、理解しようという意識すら働かない。
逆も然り。有性者と中性者、無性者は相容れない。
例え、私達が社会に多く現れようとも、そう簡単に世間様は変わらないのだ。未だに選ばされる世界なのだから。
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2040年──
「幼児の様な、性徴も無い体型で止まっていれば、それで良かったのに」
運動の旗揚げになった言葉は、確かこんな誰かが抱きそうな願望だったっけ。私──アキハがまだライターとして務める前の出来事だ。
性別による区別を反対する者達の運動が起こり始めたのは。それは今いる私達の世界が性別を選ばされる社会であったからにほかならない。
私達は生まれた直後から性別がない状態ではあるけれども、いずれは男女どちらかを選ばなければ──いや、選ばせられる。それも個人の意向は関係ない。周りの、その人の環境に応じて選ばされる事に多くの人達が疑問を持っていた。
そうしないと国が回っていかないから、というのが国としての言い分だったらしいのだけれど、多くの無性別者がこれに反発する形で運動が激化していった。多くの日本国民であれば、この運動を知らない者はいないほど、かなりのムーブメントにもなった。
──実際、国の問題は深刻だった。無性、中性者はその遺伝子上子供に恵まれない。性別を選択できる制度が第一世者に適用される様になってから形骸化していった。男女どちらかを選べ、というものに拒否を顕にする者が増えていき。
もう、世の中の時の流れは進みに進んで、第一世代の最初の性選択をした人達はそのまま定年を迎え、介護が必要になる年齢に達する人も増えた。性差別的な流れから脱却する事と子孫繁栄を目的として生まれたこの制度は、最初は無性や中性を選択する人なんてごく少数に限られているだろうと甘く見られていたんだけど、男女の性を選択する者は減り、年々無性、中性別者が増えていった。
抜粋終了。
堅苦しい感じになってしまいましたが、こんな感じでどうでしょうか?