小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

返信する!以下は元記事

タイトル:追記。起承転結について。 投稿者: あまくさ

上の説明だけでは不親切すぎるかもしれないので、起承転結について少し説明します。

ご存知かもしれませんが、起承転結というのは4行の漢詩のための作法なので小説のプロットとしては単純すぎるところがあります。ですが、小説に応用できる重要な要素を含んでいるため、基本形としてよく引き合いに出されるのでしょう。
まず、以下の例文をご覧ください。

京の三条の糸屋の娘
姉は十六妹十四
諸国大名は弓矢で殺す
糸屋の娘は目で殺す

これは頼山陽が起承転結を弟子に教えるために示した俗謡だそうです。
1~2行目(起・承)は状況の提示ですね。そして3行目(転)で急に話題が変わるように見せて驚かせ、4行目できちんとつながるという流れにになっています。

起こして、承けて、転じて、結ぶ。この感覚はエンタメでは特に重要です。

例えば。
ラブコメなら少年と少女が出会い(起)、いくつかのエピソードを経て仲が深まり(承)、いい感じになってきたと思わせておきながら(承の続き)、後半~ラスト前で二人の関係が破局に向かいかねないトラブルが発生します(転)。トラブルの内容は何でもよく、恋敵による妨害とか、親の反対とか、ヒロインの重病とか、身分違いの判明とか、悪役にヒロインがさらわれるとかです。

魔王を倒す冒険ファンタジーなら、主人公の村が魔族に滅ばされ、生き残った主人公が魔王を倒すための旅に出る(起)。旅の途中で仲間を得ながら、いくたの経験をつんで力をつける(承)。魔族の一派との戦いに勝利し、魔王の所在や弱点などの情報を得て自信を深めながら最終決戦に向かうが(承の続き)、魔王の弱点はニセ情報で罠だったことが判明し絶体絶命のピンチに直面する(転)。

ミステリなら、事件が起こり(起)、探偵が少しづつ謎を解いていき(承)、ある程度真相に近づいたかと思わせて(承の続き)、それまでの考えを覆すような新事実が判明して推理のやり直しをせまられる(転)。

とっさの思いつきで書いているので、例が陳腐なのはお許しください。あくまでストーリーを盛り上げる大まかな流れという話です。要約すると、

発端(起) → 発端を承けての行動と、かりそめの小さな成功(承) → 一転して最悪のピンチを迎え、それを乗り越えるための本当の試練に挑む(転) → 真の成功。バッドエンドものなら破滅(結)。

この流れが絶対というわけではないでしょうが、ストーリーの組み方がわからない時はこれを目安にすると考えやすいんじゃないかと思います。

コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ 「プロットの作り方」のスレッドへ

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ