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タイトル:主人公がいない!の返信 投稿者: あまくさ

ヒロインは才色兼備で一匹狼。憧れている存在(人?)がいる。そこまで決まっているのなら、いっそその少女を主人公にしてしまうことはできませんか?

……という提案をパッと思いつきましたが、質問の主旨とははずれてしまうでしょうからこの案は一応脇に置きます。

で、もう一度ご質問の文面を読んでみると、主人公は多分男の子でヒロインと同じ学校の生徒とあり、他の方への返信に、

>ラスボスを倒せる能力はないです。

と書かれています。
漠然とした風貌や立ち位置くらいは浮かんでいるけれど、物語に係わる動機や必然性が思いつかないという感じでしょうか?
そういう場合、主人公以外の要素はある程度決まっているわけですから、そこから逆算して考えていくといいです。
設定の説明に「超能力」「三つに分断された日本」「ラスボス」などの言葉がありますから、物語の大枠としては能力バトル系っぽくなりそうです。にもかかわらず、主人公にはラスボスを倒せる能力はない、と。
これは能力そのものをまったく所持していないのか、能力者ではあるのだけれどラスボスを倒せるほどの力ではないということなのか。そこも気になりましたが、いずれにしてもあまり大きな実力を所有していないということですね。

ですが。

主人公が無力なのはストーリーの前半までにしないダメだと思うんですよ。ラスボスのいる話なら、少なくとも最後の最後には主人公がそいつを倒す展開に持っていくのがエンタメの基本です。
そう考えると、この話は最初は無力だった主人公がストーリーの進展とともにしだいに力を得て、最後はラスボスを倒せるまでに成長するという流れが想定できます。で、そこにヒロインとの関係性を絡めてみます。
ヒロインは勝気でスペックの高いキャラクターのようですから、話の前半では主人公がヒロインにリードされる関係が自然です。ヒロインは主人公の力不足や消極性に呆れ、しかし何らかの素質を感じて叱咤激励するみたいなイメージが浮かびます。そして、この優劣の関係がしだいに逆転していく流れをつくるのが基本。敵キャラや状況の切迫度が強まるにしたがってだんだんヒロインの手にあまるようになり、成長した主人公が彼女を助けるみたいな局面を入れていくんですね。
まあ、ベタと言えばベタな流れですが、才色兼備で勝気なヒロイン、超能力の存在する世界、ラスボスを倒す力のない主人公というパーツを並べられると、ほとんど一本道でこんな大筋が思い浮かんでしまいます。このくらいのところで基本的な筋立ては一応形になりますから、後はどうアレンジしてオリジナルなアイデアを盛り込んでいくかが勝負どころだと思います。

で、基本的な筋立てに付加するオリジナルなアイデアですが、決まった方法はないでしょうが世界観にからめて考えるのが一つの手かなと。その世界観の中で、多くの人物が求める究極の価値観は何かと想像してみます。
一例として、示された設定の場合日本が三つに分断されているわけですから、それを再統一するという目標はすぐに思い浮かびます。または超能力が出現した原因、分断に至った理由。そのへんに読者の想像を超える真相があったことにするとか。
それらの世界観にからんだ究極目標を、最初から主人公の動機にする必要はありません。目標を求めているのはヒロインかもしれず、その場合、それを得るための鍵を主人公が握っていると見て接触してきたことが物語の始まるきっかけにできます。
または目標を手に入れようとしているのは悪役の側で、そのために主人公たちの暮らす平和な世界を破壊しに来るのかもしれません。
そういった部分に何か一つでも斬新なアイデアを盛り込むことができれば、主人公とヒロインの関係性に多少既視感があってもカバーできるし、主人公の動機も自然に生まれてくるのではないでしょうか?

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