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タイトル:主人公がいない!の返信の返信 投稿者: にわとり

 本題とは関係ないですが、西側/東側っていう名称が紛らわしい……。東西が逆なら納得なんですが、『比較的自由で資本主義的な「東側」』『西側は全体主義で社会主義』って言われると脳が混乱する。

 ヒロインがメインで活躍する話で、ヒロイン側に敵を倒す動機があるのなら、主人公は彼女が心配でくっついてきただけの一般人で良いんじゃないかなと思った。
 たとえば彼女のことがちょっと気になっているだけのクラスメイトの少年。少年はヒロインのことがただ気になってるだけじゃなくて、たぶん彼女の才色兼備で一匹狼なところにすっごい憧れている。でも同時に劣等感にも苛まれている。眩しすぎて直視できない、と思うこともある。彼女と同じ場所に立って同じ景色を見てみたいと願うほどに、少年は自分の年相応な凡庸さを自覚させられてつらくなる。
 そんなとき、何らかのきっかけで彼女が巨悪と戦おうとしていることを知ってしまう。いかに何でもできる彼女だからといって、何の後ろ盾もなくそんな奴らと戦ったら死んでしまうかもしれない。でもそんなことは彼女が一番よくわかっているはずだ。すでに覚悟を決めたひとに、一体どんな説得が通用するだろうか。何を言っても薄っぺらな言葉になってしまいそうで、少年はどう声をかければ良いかわからない。分からないままに彼女の後をつけていき、敵に見つかって戦いに巻き込まれてしまう……。
 以降ヒロインと行動を共にするようになった少年だが、居合わせた一般人ができる程度のサポートはするけれど、ヤバくなったらヒロインに丸投げして戦況を見守ることしかできない。内面的には、ヒロインの身を案じる気持ちと、むしろ自分の存在が彼女の足を引っ張っているんじゃないかという劣等感の間で引き裂かれ続ける。
 もし見せ場を作るなら、ヒロインが死にかけたり、気弱になったり、何のために戦っているのか分からなくなったときに、なんかいい感じの言葉を掛けて、彼女を励ましたり鼓舞したりする場面を入れるとか。でも、主人公は本音では、彼女にはこんな命がけの戦いなんかやめて平穏な日常に戻って欲しいと願っているので、そうやって彼女を戦場に駆り立ててしまうことすらも彼にとっては葛藤の源になる。ヒロインは主人公に「ありがとう、君のおかげで気持ちが落ち着いたよ。まだ戦える」とか言ってくれるのだけれど、感謝されればされるほど胸が苦しくなる。これは彼女の役に立っていると言えるのか? むしろ死地に追いやっているだけでは? かといって彼女が的に負けたり戦意喪失してしまったら二人揃って殺されてしまうので、戦ってもらうしかない。けれど彼女には危ないことをしてほしくない。でも、他にどうしようもないじゃないか……。という感じでどうでしょう。
 『ヒロインが憧れている人』にたいしてはきっと、嫉妬心から棘のある言動を取ったり、逆に自己嫌悪が入っているときは卑屈な態度になったりするんでしょう。お前に憧れてさえいなければ、彼女は危険な戦いに自ら飛び込んでいくこともなかったかもしれないのに、という恨みもある。彼に対する心証はおそらくかなり悪いと思う。

 主人公っていうより語り部って感じ? 実質的な主人公はヒロインで、それを見守る役どころ、っていうか。
 ヒロインが活躍すれば一定のカタルシスはあるので、主人公は弱いままでもいいと思う。動機も「政治とか難しいことは分かんないけどヒロインが心配」ってところに集約させてしまえばいい。背景を考える必要もないし、共感もしやすい。まあ地味な話にはなっちゃうかもしれないし、こういう話型は最近の流行じゃないっていうのはあるけど……。

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