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タイトル:アクション描写で気をつけることの返信 投稿者: サタン

アクションに関する文章的な悩みってよく聞くと思うのだけど、正直答えるに難しいと思う。
そもそもアクションすなわち「動き」に関する描写は、小説は苦手なんですよ。
所詮は文章だけなので、絵でダイナミックに表現できる漫画には及ばないし、動きをそのまま表現できる映像には敵うわけもなく。
しかし一方で「動き」を直接表現できない以上、読者のイメージ力に頼ることになるため、単純に『主人公は渾身の力で剣を振り下ろした』と書いてあるだけでも、その情景を読者は自身が思う最大限にカッコいい「剣を振り下ろした映像」としてイメージしてくれる。

すると、良いイメージを植え付けやすくするには文章を飾れば良いと考え、「剣を振り下ろす」という文章をより印象的にしよう、と文章に凝ったりするわけですが……
まあ、それ自体はやりすぎなければ悪いことではないのですが。

「動き」というのは当然のこと「動的なもの」です。
つまり、「剣を抜く」「構える」「振り下ろす」こうした一連の流れがあって、はじめて「剣を振り下ろす」という動作に至ってるわけです。
……うーん、上手く言葉が作れないな。
わかるかな。
「剣を振り下ろす」というコレだけ考えても意味ないのよ。
一連の動作が「剣を振り下ろす」というワンシーンを作って動きが見えるわけだから。
だから、プロの作品を読んでみるとわかると思うのだけど、「主人公は咄嗟に防御した」とか、文章的にそんだけしか書かれていなくてもありありと場面が見えて良いシーンが作れてたりするでしょ?
「剣を振り下ろす」というアクションは「剣を抜く」「剣を構える」という動作とセットになってるもの、なわけです。

で、こう書くと「じゃあそういう前置きをしっかり書くべきなのか」とも思かと思いますが、
これは要するに「その状況をちゃんと書こうよ」って話なだけなんですね。

それじゃ、「上手いアクション」って何? って話になると、これは単純に「流れで状況がイメージしやすいもの」ってことになると思う。
ぶっちゃけた話、なろう などで大した文章力もないのにアクションを書いてそれがしっかり伝わってるのは、「わかりやすいアクション」を書いてるからだと思います。
つまるとこテンプレですよね。書き込まなくても読者が理解できる内容を主に扱っているので、アクションそれ自体に力を入れなくてもちゃんと理解できるし、文章力も必要ないため、サッと書ける。
そして、一方で文章力を鍛えてプロになるんだと意気込んでる人は、この場合、余計に書き込んでしまうのでウケが悪い結果にもなり、わかりにくいアクション・展開を書いていたりする。
文章力は確かに必要なものですが、「わかりやすい文章」「イメージしやすい文章」というのは別に文章力の話ではないんですよ。
その場面の状況がわかれば、読者は勝手にイメージしてくれるので。
つまり「わかりやすい状況を用意できる事」という展開や演出の話だったりするわけですね。
それが簡単に思いつければ苦労はないし、その状況を読者に伝えられなきゃ意味がないので文章力が不要だって話ではないんですが。

で、その鍛え方ですが、単純な話です。
思いつかないし、どんなのがわかりやすいか自身で判断できないと思うので、パクりましょう。
好きな作品、漫画でもアニメでも良いと思うけど、人気作品って結局そういうわかりやすさが詰まってるので、模写する気持ちで真似ていけば良いです。
戦闘の展開の仕方をパクってまるまる同じだとしても、設定もキャラも違うので、パクったところで別物に仕上がるハズ。
「パクる」と言葉は悪いけど、これは要は「参考にしましょう」って話を極端に言ってるだけです。
書き方がわからない以上、上手い人のを真似るのが一番良い鍛錬方法です。

参考の仕方は、
まず自身の作品のアクションシーンは「何を書きたいのか」をよく考えてみましょう。
戦闘してりゃいい話ではなくて、その場面は「主人公の活躍を書きたい」のか「敵の強さを伝えたい戦闘シーン」なのか、いろいろあるハズです。
そしたら、適当な漫画でも読んで同じような主旨の戦闘シーン、つまり「主人公の活躍を書いてる場面」を見つけて下さい。
敵側から難癖つけてきて、こういう切っ掛けで戦闘が始まり、こんな見せ場があって、ここで決着がついて一段落する、という構造が見えるはず。
コレをパクりましょう。
わかりますかね、この構造。
戦闘をテーマにして「そういう流れの動作」があるんですよ。こういう流れを作ると小説が苦手とするアクションでも上手く書けるわけです。
本質的には、動きを書いてるわけじゃなくて「そういう流れの物語」を書いてるだけで、しかしその状況が物語を通して伝わりやすいため、読者が勝手にイメージしてくれてるわけです。
そんでもって、そういう流れは口で言ったり頭で理解するのは簡単だけど、実践するとなると慣れないと実現しにくいので、「鍛える」と考えてる以上は、素直にパクって感覚を養ってみましょう。

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