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タイトル:プロット第四稿、拝見しました。グッジョブかも。 投稿者: あまくさ

プロット第四稿、拝見しました。グッジョブかもしれません。
この件について返信させていただくのは、これが最後になると思います。みりんさんにかえって負担をかけるのは本意ではないので、レスはお気遣いなく。この掲示板で意見交換するのは私にとってもよい訓練になっています。

いろいろと分かっていらっしゃる方とお見受けしますので、これ以上私がどうこう言う必要はないのかもしれませんが、以下は一応の参考ということで。

構想されている物語は、「大切な人の死と、残された者の想い」というモチーフが繰り返し示されています。試みに整理してみると、

1)主人公天沢夜白の父の死と、それに対する夜白の想い。(夜白→父)

2)夜白の父の死に対する、母杏里の想い。(杏里→夫)

3)摩耶の息子の死と、それに対する摩耶の想い。(摩耶→息子)

4)最期に自死を選んだ摩耶の死と、それに対する夜白の想い。(夜白→一抹の共感をおぼえた敵)

5)(摩耶の偽りとしての)杏里の死と、それに対する夜白の想い。(夜白→母)

6)自死を望む杏里と、それに対する夜白の想い。(夜白→母)

この中から( )の左側が主人公夜白になっているのは、1・4・5・6です。言い換えると、テーマに対する主語が主人公になっている項目、ということです。
このポイントは強く意識してほしいです。

エンタメ・ストーリーは主人公が何をするかが大切。
2・3は重要な要素ですが、これの比重を大きくしすぎると、主人公ではなく他人の物語になってしまうんですね。ですから2・3はあくまでもサイド・ストーリー。主人公にとっての反面教師だったり、行動をうながすきっかけだったり、終幕をめざすヒントだったり。そういう位置づけに止めたいです。

次に、残された者の想い。

これにまつわり、「魂を空にあげて星にすることによって、浄化する。これでどうよ?」という問いかけが浮上するわけです。
それによって死者も残された者も救われるんじゃないの? と。
これは月兎族から主人公夜白への提案。物語から読者への問いかけ。そして、おそらく中盤の「間違った解決への誘惑」なのでしょうね。

しかし後半、魂を星に変えるのは実は残酷なことなのではないかという考えが主人公に兆し、「じゃあ、どうしたらいいのよ? 結局、絶望しかないわけ?」的な最悪の悩みに陥る、と。

ここで注意したいのは、すでに死んだ者と、まだ生きている者がいるというポイントです。
すでに死んでいる者は、主人公の父と摩耶の息子。これは取り返しがつきません。
しかし、まだ生きているのに死のうとしている者もいます。摩耶と、母杏里ですよね。
父の死が取り返しがつかないのは夜白にとっても同じなのですが、夜白にとっては、まだ生きているのに死のうとしている「もう一人の大切な人」がいます。母杏里です。

ここが、この物語の中で夜白だけが「成長できる」最重要ポイントなのかなと。

同時に、盛大に絶望にとらわれて大破綻する摩耶の姿。絶望に染まりかけている母の姿も目の当たりにします。
ですから。
結局、諸悪の根源は絶望なんじゃないの?
そこに気づかせればいいわけです。

(今これを書きながら発作的に思いついたのですが、魂の悪霊化も実は絶望が原因だったということにすると話が分かりやすくなるかもしれません)

ということで。
すでに死んだ者は、星にして浄化。 → 絶望からの解放。
まだ生きている者は、希望を失わずに生きていく方がいい。

こんな感じのところに着地させればいいのかな?
なんて、思ったりしました。

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