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タイトル:受け入れられやすい主人公像についての返信の返信 投稿者: サイド

手塚満さん、こんにちは。サイドです。
返信いただき、ありがとうございます。
レスが遅れてしまい、申し訳ありません。

>2パターンは何が成就されるかが違いますね。言い換えれば、主人公が克服するものが違う。
パターン1の主人公の克服するものの中心は「幼馴染ヒロイン」との関係の決着、及び「横恋慕ヒロイン」の好意に対する返答にあると思います。
平淡で、ありきたり、な雰囲気ですね。
逆に、パターン2の場合は、主人公の情緒発達に重きが置かれています。
主人公は自身が成長した上で、ヒロイン達へ回答を示す流れとなるので、彼女達が空気にならない様に気を付けなければならない、ですね。

>主人公が片思いで行き詰っているのはなのは、陰キャラの劣等感ゆえに告白すらできないから。
>それもヒロインも主人公に好意があるだけでは解消されないくらいであるわけですね。
勉強、スポーツ、人間関係に関する劣等感だけでなく、中学生時代に強い無力感を突き付けられるエピソードがあり、それも手伝って「幼馴染ヒロイン」に近付かない状況です。
また、「幼馴染ヒロイン」はそのエピソードに、あまり良くない意味で絡んでいる為、好意を持っていても踏み出す事の出来ない空気になっています。

>単純に考えると、主人公がヒロインの好意に気が付いてないパターンというのもあり得ますが、話運びは難しくなるはずです。
序盤、中盤の主人公は自分に劣等感がある為、「幼馴染ヒロイン」の気持ちについて努めて考えない様にしています。
僕が考えていたパターン1では、それが終盤まで続きますが、ご指摘いただいて考え直してみれば、序盤の個別イベントや中盤の「横恋慕ヒロイン」「見守りヒロイン」を交えた集団デートを経ているのだから、好意に気が付かないと却って不自然な気がしてきました。
思春期にありがちな、「あいつ、俺の事もしかして好きなのかな……? でも勘違いだったら、死ねるな……」みたいな思考を挟むのもアリかもですね。(笑

>よくある動機が「相手の好意を感じ取ったから」でしょうか。
これに関しては、逆になっています。
「幼馴染ヒロイン」は主人公と疎遠になるという過程を経て、「相手がいなくなってから、自分が好意を持っていた事に気が付く」ってやつですね。
対して、主人公は自分にコンプレックスがあり、「幼馴染ヒロイン」は校内カースト第三位の陽キャラと言う正反対の立場にある為、好意を押し殺す事で自己満足してしまっている感じです。

>主人公の「陰キャラの自分ではヒロインにふさわしくない」(これも主人公の優しさ、ヒロインを大事にする気持ちではある)が、主人公の越えがたい障壁となっている。
仰る通り、主人公は「ふさわしくない」と思い、「幼馴染ヒロイン」の幸せを第一に考えて、思考停止する癖がついています。
これを打破させるのが、パターン1、パターン2に共通した課題となっています。

>恋人関係成立は主人公についてシンボル的なゴールで、実態としては主人公に欠けたものを埋める話
確かに物語の主題は、「情緒の発達」にある為、恋人関係成立は、結果として現れたものと言う側面が強いです。
シンボル的なゴールという表現は、凄く的を得ていると思います。

>「陰キャさえなんとかなればなあ」ということです。
根幹のネタバレになってしまうので、主人公が自身の「陰キャ」をどう捉えるのかは、ここに書けませんが、読者に主人公が変に迷走している、それによってストレスを受ける、という展開は避けるべきですね。

>主人公はヒロインを(幼馴染とかクラスメイトとか恩人とかいった理由で)大事にはする
主人公は幼馴染ヒロインを馴染みがあるから、また、中学生にあった、あるエピソードから、彼女を大切に思う様になっています。
彼は彼女の言動を否定せず、ほとんどの場合、肯定的に捉えて動きます。

>ヒロイン側の最初の気持ちをお書きではないですが、とりあえず1と同じだと考えてみます。
あ、すみません。
書き忘れていましたが、「幼馴染ヒロイン」の気持ちは、パターン1と同じです。

>主人公が(ヒロインに対する)恋愛感情に乏しいから。少なくとも、ヒロインに対しては主人公の情緒の未発達がある、といった感じです。これを恋愛成就に持っていくには、主人公の情緒発達が鍵となります。
はい、正にその通りです。
また、「主人公の情緒発達」という言葉を出していただいて、「ああ、それがやりたい事だ」と自分の考えがはっきりしました。
パターン1と2の大きな差異はそこにあると思います。

>「フルメタルパニック」も同様ですね。主人公の相良宗介軍曹は、戦場で育ったに等しく、非常識なまでの性格
言われて見れば、宗介って物凄い非常識キャラでしたね。
宗介と言う「主人公」が、かなめと言う「ヒロイン」と出会う事で、人間的に成長すると言う構造自体は、ボーイミーツガールですし、そこにミリタリーが加わったと言う作品だった。
他の方のご指摘にもありましたが、関係の基盤は王道の物を使い、そこへ特殊と思わせる「要素」を加える、という作り方がいいんだと思います。

>不足がテーマであって、邪魔があるわけじゃない。
はい、邪魔はありません。
男のライバルキャラが出て来る訳ではありませんし、現代のラブコメに主人公以外の男キャラは極力出さないのがいいと個人的には思っています。
ヒロインも主人公に対して、攻撃的な態度を取る事もありません。

>パターン2ですと「主人公の情緒発達から覚醒」がテーマにしやすいように思います。
>王道になりにくい要因としては、冒頭では主人公が何をする話なのかが見えにくいことがあるように思います。
>王道をまっしぐらではなく、獣道をさまよう感じですね。
ここに関しては、他の方のレスにも書いたんですが、序盤、中盤はヒロイン達との「親愛」が主題で、終盤が「恋愛」である為、途中まで何をする話なのかが見えにくという事にはなっていないと思います。(と祈りたい)
でも、後半ですね。
「幼馴染ヒロイン」に好意を持ち、獣道を彷徨わせると主人公の心理が読みづらくなり、読者にストレスを与えてしまうのではないか、という点が、一番怖い所です。

>ヒロインを好きになる動機、要因、きっかけのドラマも入れやすい
書き終わっている範囲では、幼馴染ヒロインを好きになるイベントは既に挟まれています。
ただ、本当に些細な出来事である為、ドラマチックさに欠ける気がします。
言ってしまえば、主人公はかなりチョロい理由で惹かれる事になります。
そこは見直して、修正したいと思います。

>読者の好みはシンプルでシビアです。「面白い話が読みたい」だけですから。それだけに応用性も高い。どんな主人公像でも面白ければいいんですから。
「シャナ」や「フルメタ」を例に挙げていただいて、パターン2において自分のやりたい事が、失敗しかない獣道でもない事が分かったので、「面白くする」事を心掛けたいと思います。

>「こっちのほうが書きやすい、いろいろ書けそう」と思うほうを選べばよいと思います。
ネタが浮かぶのはパターン2です。
主人公、「幼馴染ヒロイン」、「横恋慕ヒロイン」の気持ちの移り変わりは、パターン2の方が想像しやすいです。
ですが、奇をてらうと転ぶのが、今までの掌編や長編での傾向なので、もう少し悩んで決めたいと思います。

最後に、「主人公の情緒発達から覚醒」と言うご指摘は、物語のイメージを湧かせる為に、非常に役に立ちました。
視界がはっきりしました。
たくさんのご指摘、ありがとうございました!

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