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タイトル:今書いている小説の初めです。評価してください!!の返信 投稿者: 【本人から削除依頼】

 添削用掲示板でも、ご質問になってもいいかもしれません。文章でどう表すかという技術的な面を相談するのに適していますので。しかし、むげにするつもりはありませんので、できる範囲でやってみます。

 少し後まで読むと、地の文に「僕」が出てきて、一人称だと分かるんですが、出だしからしばらくは分かりません。そのため、(一人称と分かっていれば明確なのに)描写が分かりにくくなっています。

 具体的に見てみます。

> 「雨降ってない?」
> 「うわ、本当だ、最悪なんですけど」
> 化粧の濃い女子高生がスマホに落ちた水滴を拭きながら、軽く舌打ちをした。

 キャラとして「化粧の濃い女子高生」が出てきます(会話らしき2つの台詞→2人のどちらかは分からない)。一人称と三人称の可能性があり、三人称だとすれば、この女子高生が視点主人公の可能性があると思って、読み進めることになります。
(「スマホに落ちた水滴」とはっきり描写されている点も、この女子高生が視点主人公だと思わせるものがある。遠目にはそんなこと見えませんから。)

 心情描写もですね。三人称でも一視点だと視点キャラの内心(思考、感情等)を直接的に描写することはよくあります。しかし、しばらく雨の描写が続いた後、

> 「きゃー!めっちゃ降ってきた!!」
> 「やっばい!!!!」
> さっきの女子高生が甲高い声で叫ぶ。

 ここでようやく、「さっきの女子高生」とあるので、まだ誰かは分からないけど、女子高生は視点主人公ではないと分かります。女子高生を眺めている描写であることだけは確実ですので。

 この後、地の文に「僕」が出てくるまで、一人称か三人称かは確定できません。両方の可能性を考慮しつつ読む必要に迫られます。しかし、そのように読者を揺らがせるメリットは特に感じられません。

 一人称主人公の明示は出だしで行ったほうがいいと思います。例えば、以下のような感じも可能かと。

> 「雨降ってない?」
> その声に僕が振り向くと、女子高生らしい二人がいた。
> 「あー本当、うわっ、これ最悪なんですけど」
> 化粧の濃いほうが軽く舌打ちして、スマホを拭く。雨がかかったらしい。

 状況の描写に不統一な点が見られます。季節感です。最初に、

> 自身の鼻先に冷たい感触が滲んだ。
> 空から落ちる水が地面に無数の染みを作っていく。

とありますね。「冷たい感触」です。寒さを匂わせる表現です。しかし、コンビニで傘をといった描写の後、

> 夏の雨ほど僕が毛嫌いするものはない。ただでさえ、今日の気温は30℃。(後略)

とあります。季節は夏、しかも気温30℃で暑い。じゃあさっきの「冷たい」は何だったのか、みたいな感じがします。もう少し前だと、

> ふと、空を見上げる。さっきまでまぶしいくらい青く澄んでいた空が厚い灰色の雲に覆われていた。

とあります。「青く澄んでいた空」は、秋の感じを醸し出してしまう可能性が低くありません(「天高く(←空が澄んでいるの意)馬肥ゆる秋」などのイメージ)。コンビニのシーンも「エアコンが効いた」としておけば、夏の感じが出せます。

 必要な分だけ抜き書きして、変更してみると、以下のようにもできるのではないかと思います。

> ふと、空を見上げる。さっきまでまぶしいくらい照らしつけていた太陽が、厚い灰色の雲に覆われていた。
> 僕の鼻先に、真夏らしからぬ冷たい感触が滲んだ。
> 冷房の効いた店内に、やる気のない店員の声が響いた。

 冒頭としては、目を引くものがなく、何の話になりそうかも分かりません。冒頭では「1. 誰が、2. どういうところ(状況、世界等)で、3. 何をする話」なのかを、「4. 興味が湧くイベント」で語る必要があると思います。

 仮にけだるさが売りだとしても、けだるさだけを冒頭でうまく表せても、読み進める意欲を掻き立ててはくれないと思います。必ずしも好ましい感情を掻き立てる必要はありません。主人公のイライラでもよく、そのイライラをどう解決するかという期待を持たせてもいいと思います(期待させておいて、実はさらに鬱展開とかでもいい)。

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