女性の恋心は、言葉にするのが難しいけれど、例えるなら「憧れ」に近いものだと思う。
ただ、憧れと大きく違うところは「憧れるから、こんな人みたいになりたい」って方向にはいかなくて、「この人と一緒にいたい」とか「大切にしてもらいたい」とか、「この人の特別な人でありたい」とか、そういう「相手から自分」の向きの想いが前提にある。その結果、「そうなれたらいいな」みたいな期待に思いを馳せて、そこからドキドキとか気持ちいいとか、そういう高揚した感情が生まれている。そんな感じだと思う。(自分の経験上感じたことなので、一般的にそうなのかは分かりませんが)
後、蛇足だけれど、恋心と愛情はまた別のものだと思う。愛情は自分と相手を同一的に感じた結果生まれるもので、女性の場合、その感覚は母性本能から来ているんじゃないかなと思っていたりする。
私個人は、女性の乙女心は、女性の利己心と強く結びついて生まれてくるもののように思える。だから、リアルの恋愛経験は「リアルな女性さ」を出す分には必要だと思うけれど、それは女性らしい利己的な部分を出すというところだから、「男性の承認を満たす存在」として女性を描くラノベとはあまり相性が良くない気がする。
そういう意味では、ラノベでは男性にとって嬉しい女性像を描ければいいのでは?と思ったりしました。