小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

返信する!以下は元記事

タイトル:社会派小説のネタ募集!ネタ探ししているそこの君!僕とディスカッションしよう!(あざらしさんが勧めてくださったレオンが発端のスレです)の返信 投稿者: にわとり

 通報するとか剣呑なことを言ってるレスのおかげでスレが浮上して存在に気づけたわ。これは感謝すべきなんだろうか。こういうの、いいと思う。半年に一回くらいならあってもいい。

>おそよ英雄的ならざる人間しか描こうとしない小説というものは、もっぱら人間の卑しい部分、弱い部分、女々しい部分、小児的な部分に訴えるもの、つまりは精神的婦女子の読物だといわざるをえないのです。(三島由紀夫)

 作家志望、とくにエンタメ作家志望はさ、もっと自虐を大切にしたほうがいいと思うんだ。社会不適合者が社会不適合者に妄想を売っているのが文学で、われわれはそういうイカれた数寄者にみずからなりたがっているクズ中のクズだという自覚。この感覚が共有できなければ何言っても虚しい。自分たちは小説というものに心惹かれてしまっている時点でゴミクズだ。これだけは忘れないようにしたい。選民思想に囚われた読書家や創作者ほど鼻持ちならない人種はいないからね。あれにだけはなりたくない。

 スレチという意見もあるだろうけど、あくまで創作やってる人らの意見が知りたいということであれば、こういうスレもあっていいと個人的には思う。創作相談掲示板はすべからく技術論をやるべしっていうのも、それはそれで一つのイデオロギーでしかないだろうし。アプローチのしかたはもっと自由でいい。変な質問したところで受け入れられなければ回答がつかなくて淘汰されるだけのこと。
 とはいえ事実ベースの議論やアカデミックな話がしたいということであればまじでこの板でやるべきことじゃないし、早くどっか行けって話。ここにいる人達は議題について半可通ではあるかもしれないけれど専門家ではないし、それっぽいことは言えても本当のところは誰も分からない、何も保証できないというのが大前提。それでいいならレッツ・ディスカッションもありなんじゃね? お互いに相手の言うことを真に受けすぎないようにやっていきましょう。
 ……あ、最後にいちおう念押ししておきますが、これはあくまでにわとり個人の意見です。これで許されたと思って今後似たようなスレを乱発した場合、あなたは普通に通報されてこの板から消されることになろうかと思います。でも、たとえそうなったとしても自分は関知しないし責任も取らないからそこのところはよろしく。

>あざらしさんが勧めてくださった映画に感化されて、過集中状態です。

 レオン名作だよね(さっき過去スレ遡って読んだ)。マチルダとジャン・レノの関係性がひとことでは表せない多層的なところがすごく好き。というか映像のスタイリッシュさがもうすでに好き。刑事役のゲイリー・オールドマンがフィフス・エレメントでもまた良い悪役を演じているので、機会があったらぜひ観てほしい。あれも少女とおっさん(=ブルース・ウィリス)が力を合わせて巨悪に立ち向かう話。そういう意味ではレオンに似てるかも。ゲイリー・オールドマンがバカみたいな髪型してるのにちゃんとラスボスとしての存在感があってかっこいいのをしっかり観てほしい。ゲイリー・オールドマン好きなんだ……(ただのファン)。

>壱、【現代文明における成人の儀】

 壱弐参肆みたいにとりあえず大字つかってみましたみたいなのダサくね?(個人の感想です)。人によってはこういうの好きなのかもだけれど。ひとのHNにあれこれいうべきじゃないのは重々承知だけど、あくまで個人的な好みとしては壱番より一番が好きだな。カレー屋じゃないんだから。

>この日本に限らず、皆誰もが『自らに精神的成長をもたらすかりそめの世界』を求めていると、愚考します。

 うっそでしょ? 多くの人々が望んでいるのは精神的停滞を許してくれる物語だよ。われわれは物語で成長したくなんかない。そんなお説教はいらない。そういうのは道徳の教科書だけで十分だ。反吐が出る。
 われわれは物語で成長なんてできない。できるのは物語に耽溺して成長から目をそらすことだけだ。フィクションの過剰摂取は人間を腐らせる。幼少期の情操教育にはいいかもしれないが、それはいずれ卒業しなければいけないものだ。長じてなおフィクションの魔法から抜け出せない人種は立派な中毒者だよ。われわれはみんな病人だ。病人なのに下手に文学をかじっているせいで弁が立つのが他者からみたら余計に憎らしいのだけれどね。われわれは言葉を扱えるだけのクズだ。あるいは言葉を扱えると思いこんでいるだけのクズだ。これ大事。忘れちゃいけない。

>『事実は小説よりも奇なり』ということわざ

 これはさ、小説ではフラグがないと「超展開乙w」ってバカにされるけど現実にはそれがあるんだよって話でしかないと思う。現実世界、明確なストーリーラインがないのがきつい。ストーリーラインってすべてが終わったあとから過去を回想したときに初めて形式的に現れるもので、リアルタイムでは原理的に感知しようがないからね。
 いままさにあなたがここでスレを立ててこういうレスを貰ってるのがあなたの人生において何の意味を持つのか、今この瞬間にはわからないでしょ。怖いね。そういうことだよ。
 うがった解釈なんていらない。現実ははじめから底なしに怖い。

>今現在、可能性があるとすれば、古今東西の魔術の科学的実証や霊体の分析計測を通して『本物の異界』を探求するか。(その応用で世界創造の技術が開発されればめっけもん)
>もしくはフルダイブ技術、もしくはその代わりとなるVR技術を開発するか。

 結局小説を諦めてるじゃん。活字の力を信じてないじゃん。
 活字という媒体の限界を感じてなおラ研にいる理由is何? 楽だから? 他ジャンルに比べて創作が楽だからなのか?
 まあいずれにしても自分としては物語にそこまでの"力"が与えられるべきだとは思わないな。自分は小心者だからそんな強大な力の責任は負いたくない。自分が作ったフィクションで人間を洗脳したいっていうエゴはわからなくもないのだけれど、それを本気で実現しようとするなら作家じゃなくて政治家になってください……こっちに変な迷惑はかけないでください……っていうのが正直なところ。いずれにしても人間の精神的成長を定義して促すということになればそれはもう政治の話でしかないわけだし。

 っていうか精神的に成熟した理想の大人、みたいな人間観を打ち立てた瞬間そこから真っ先に振り落とされるのはあなたみたいな障害者じゃないのかよ(んでその次は小説家と小説家志望ね。まっとうな大人だけの世界に芸術なんて不要だから)。
 なんでそういう出自でありながら体制側を利するようなことをぬけぬけと言えるのか理解に苦しむ。自分より程度がひどい障害者を売って名誉健常者になりたいの? そうじゃないよね? 成人の儀って成人になれなかったゴミクズを差別してもすでに大人の皆さんの良心が痛まないようにするための制度だよ? そんなものに加担するの? 障害者であることを隠すわけでもなくアイデンティティの一部にしているあなたが?
 ……疑問が尽きない。ちょっとおせっかいかも知れないけれどあなたはもっと健常者の小狡いところを疑ったほうがいいんじゃないかという気がする。奴ら(まあ自分も含めてだけど)はなんも責任取る気ないよ。何が起こっているのか知る気すらないよ。全部自分たちとは関係ない世界の出来事だと思ってる。よかったね。許せるの? 腹たたない? 殺してやりたいって思わない?

>皆さんなら、今の現代社会に成人の儀(または試練)は必要だと思いますか?

 上で書いた通り。まああってお自分は困らないけど、それは障害者を始めとする社会に適合しきれない人間を文字通り抹殺するようなものになるだろうね。とくにあなたみたいな人間はまっさきに排除されるだろう。それでも成人の儀が必要だと思いますか? 自分はね、たとえ健常者の側だったとしてもそんな残酷な仕組みを待望するほど落ちぶれたくはないな。これでも人権という理念を信じているんだ。

>断言しましょう。動物よりも偉いとされた「人間」は、『ヒト』という生物の在り方に立ち返って、あらゆる生命と対等になるべきです。

 動物倫理を本気でやるならピーター・シンガーの『動物の解放』は必読。ついでに胎児の権利(とくの欧米のプロライフ、プロチョイス派の論争)とか植物状態の人間のもつ権利について調べると、人間至上主義の暗黒面が見えてきますよ。おすすめです。
 近代社会は人間が合理的に思考することを暗黙の前提にしすぎたと個人的には思う。人間、そんな高尚な生き物じゃなくて不合理な異常行動ばっかりしている。そのなかでもとくに社会の周縁部にいてまともな行動ができない障害者や老人や胎児や犯罪者や病人がいて、いつも彼/彼女らから切り捨てられていく。創作者という人種もどちらかといえば炭鉱のカナリアみたいなものだろう。これからも空気を読んで死なないように気をつけて生き抜いていきましょう。

>「そうした欲求を持つことは健全」とされているにもかかわらず、社会正義や世論、および小説を含むメディアは本能に関する事柄に対して強い嫌悪を表現します。

 これは単純に欲求を持つことと欲求を表出することの違いを区別してないだけじゃね? 万民の万民による闘争を良しとしないのであれば自然法は必須でしょ。ある種のタブーはまさに自然の摂理から要請されたもののように思うけれど。
 人間が人間らしく生きるっていうのはいくつかの虚構を内面にインストールするってことにほかならないと思います。紙幣や電子マネーをただの紙屑や磁気情報ではないとみんなで信じることによってお金が使えるようになる。愛や友情という実態のない文化的構築物を本物だと信じることによって人間関係が成立する。紙についたインクの染みに音や意味を割りふって共有することによって物語を共有することができる。そういうバカみたいな嘘を何億人規模で大真面目にやっていくことによって"ほんとう"にしてしまうことこそが人間に固有の能力、人間らしさの本質なんじゃないでしょうか。

コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ 「社会派小説のネタ募集!ネタ探ししているそこの君!僕とディスカッションしよう!(あざらしさんが勧めてくださったレオンが発端のスレです)」のスレッドへ

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ