杜 値さんに申し上げます。
三人称多視点というものは矛盾した概念ではありません。多少、人称と視点について、説明申し上げてみたいと思います。
1.一人称(通例、視点では分類しない)
主人公が自分の視点から地の文を語ります。視点は(原則として)主人公のみですので、一視点しかないと考えるべきでしょう。
ただし、シーンごと、あるいは章ごとで視点キャラが変わることがありますので、「その場での主人公」の視点と言ったほうがいいかもしれません。
2.三人称一視点
三人称ですが、シーン中のどれかのキャラから見たように描写するものです。
よく、一人称の自称「私/僕/俺」をキャラ名に入れ替えたものに近い、などと説明されます。
3.三人称神視点
三人称で、どのキャラにも近くない視点で描写する手法です。
4.三人称多視点
三人称で、かつどれかのキャラから見る視点で描くのですが、三人称一視点と異なる点は、シーンや章ごとで視点キャラが変わる点です。
三人称神視点において、神の視点が自在に移動する場合は、この多視点を含めてしまるかもしれません。
以上のような分類が使われますので、このスレッドでは上記の4についての話だとご理解いただければと思います。