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タイトル:陰キャの成長は陽キャとなることなのか?の返信 投稿者: にわとり

 他の人への返信を読んだ印象だと、陽キャ/陰キャの二項対立で考えているのがそもそもの間違いという感じがする。

 あなたの構想の骨子は「もともとの内向的な性格に加えて過去の失敗もあり、人付き合いに臆病になっていた主人公が、3人のヒロインと出会ったことで、周囲に心を開くことができるようになっていく話」なんじゃないの?
 ならば、奥手だった主人公が自分の気持ちを友人にさらけ出せるようになる(=自信を持てるようになる)のがストーリーから導かれる主人公の成長であるべき。これは、キャラを作って陽気に振る舞うこと(=陽キャになること)とはまったく異質で、むしろ真逆に近い。
 べつに陰キャだからといって孤立しているとは限らない。内向的で押しが弱い性格のままでも友達はできるしクラスのなかで居心地よく楽しくやっていくこともできる。主人公が目指すべきポジションってそういうものなのでは。
 このとき、変な噂によって教室の雰囲気が悪くなる展開は、主人公の成長を試す試練になりますね。主人公は臆病さゆえに、すべての人間関係を絶って問題から目をそらそうとする→しかし、そんな結末は主人公もヒロインも望んでいない(ヒロインたちとの交流によってそのことに気づけるまでに成長している)→最終的には臆病さに打ち勝って積極的に動き、問題を解決する(=主人公の成長が証明される)、という流れ。
 自己評価が低いので、無力感にさいなまれて一度は折れてしまうのだけれど、自身の気持ちに正直になることによってもう一度立ち上がり、主人公としてなすべきことを思い出す、みたいな感じ。主人公ひとりの力で絶望から立ち直れそうにないなら、メンター的な立ち位置のキャラが殻にこもりそうになった主人公を引っ張り上げてくれる展開でもいい。
 成長のポイントは、あくまで「自分はヒロインたちとどうなりたいのか」という自身の気持ちと逃げずに向き合うことができるようになった点であって、もともと陰キャだったとかこれから陽キャになるとかは関係ない。

 あとまあ、返信を見ていてちょっと気になったのが、"献身的なキャラって現実には嫌われることのほうが多いよな"ってこと。やってる側は気持ちいいんだけど、そういう言動ってたいてい周囲の人間を苛立たせますからね。
 ラブコメのヒロインってことは主人公に少なからぬ好意を抱いているのが通常だと思うのですが、そういう相手の前で「僕のことはどうでもいいから、君には幸せになってほしいんだ」みたいな態度をとったらどうなるでしょう。まあ「ひとの気も知らないで何言っとんじゃボケ!」ってなりますよね。これは殴られても文句言えない。主人公の都合だけじゃなくてヒロインたちにはヒロインたちの思惑とか感情があるはずなんで。
 そもそもの陽キャ志向にしても「ヒロインたちは主人公のどういうところに魅力を感じたのか?」「その魅力は陽キャになることでさらに強まるのか?」という疑問がある。ヒロインたちの気持ちを踏まえずに、勝手に劣等感を感じて勝手に陽キャに憧れているということであれば、何もかも主人公の一人相撲、空回りでしかなかったことになる。

 なので自分としては、陰キャ/陽キャとかスクールカーストのことは一旦忘れて、「主人公はヒロインたちとどんな関係を結んでいきたいのか」「その目的のために過去のトラウマを乗り越えられるか」みたいなところを軸に組み立てていくのがいいと思いました。
 悪い噂が広まるくだりで、主人公への陰口として「陰キャのくせに女子と仲良くしやがって」「カースト底辺のくせにモテるなんて許せない」みたいなのはあっていいし、登場人物がカースト思考にとらわれているのは別にいいのだけれど、この話の核はそこにはないという気がします。

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