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タイトル:一応、こちらにコメントします 投稿者: あまくさ

拝見してきました。

悪くないと思いますが、最後の一行が誤読されるかもしれません。

>なんだ、いつのまにか寝ていたんだ。目の前に剣がぶら下がっているなんて夢に決まってる。

1)このオチの時点で実際に剣がぶらさがっているのに、主人公はどうせ夢だろうとタカをくくっている。作者のねらいとしては、そういうイメージを感じさせたいわけですよね?

しかしこの文章、以下のようにも読めてしまいます。

2)これまで見ていた奇妙な剣の情景を振り返って、「いつの間にか眠ってしまっていて、夢を見ていたんだ」と納得し、安心している。(オチの時点では、目の前に剣はぶらさがっていない)

おわかりでしょうか? 「目の前に剣がぶら下がっているなんて夢に決まってる。」の一文が、現在の情景とも、直前の過去を振り返っているとも読めるんです。

作者の意図としては剣は現実に有るのか無いのか、読者の解釈に幅を持たせたかったのかもしれません。しかし、そうにしても上記の1と2ならば、1の意味で読んでもらえないとホラーになりません。

以下、ちょっとややこしいですが。

現実に剣は有るのか無いのか? この疑問は、1だけで成立するんです。1では、オチの時点で主人公は剣を見ているのだけれど、

(1-a)主人公はまだ夢の中にいる。→ 現実には剣は存在しない。

(1-b)主人公は夢から覚めている。しかし、これは夢なんだろうとタカをくくっている。→ 現実に剣は存在している。

同じ幅をもたせるにしても、こういうふうに迷わせないと怖くならないんですね。
2の場合はオチの時点では主人公の前に剣は無いことになるので、それだと単なる夢オチになってしまいます。

作者様の狙いとしても、1か2かなら1の方だろうと推測します。
ところが日本語の構文は時制などがあいまいで、現在のことを書いているのか過去のことを書いているのかはっきりしないところがあるんですね。そこは普通は文脈でわかるのですが、小説などで文章に仕掛けを施す場合は文脈をわざとぼかすことがままあります。その結果、作者が思いがけない読み方をされてしまう場合があるので注意が必要です。

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