おはようございます。
いわゆる三幕構成というのはシナリオを効率的につくるノウハウをハリウッドがまとめたもので、共通認識化された基本形がきっちりあります。
しかし二部構成というのはそういう基本形がなく、単にストーリーを二つに分けるという意味しかありません。なのでもう少し具体的に説明していただかないと、何をやりたいのかがさっぱり判りません。
ですが、せっかくですから文面から想像してみますね。以下、全然見当外れだったらスルーしておいてください。
①は、
>しっかりめの勧善懲悪系が似合う
②は、
>スポットライトが当たった人の裏話系。基本は犯人たちの事件簿
とありますから、ミステリー寄りのストーリーのようです。①では事件の顛末を時系列的に描く。しっかりめの勧善懲悪系というのは、おそらく読者の常識に逆らわない倫理観をベースにすることによって物語に入りやすくするという意図かなと。
勧善懲悪だから犯人は「悪」ということになりますが、②で犯人の過去や背景を描くことによって、そこの掘り下げをはかる。
そういう構成なのかなと思いました。
だとしたら、①でわりと常識的に悪と見えたキャラが、②において別の角度から光をあてることによって読者の共感を引き出す、という流れになりそうです。
つまり最終的な目標地点は「犯人推し」ですね。
そこでハッピーエンドかバッドエンドかですが。
あなたの作ろうとしている物語は、結局、誰の物語なのかを確認するといいです。もし上で私が想像したような流れなら、①の表向きの主人公は探偵役のキャラだとしても、真の主人公は犯人。そういうことも考えられますから、作者の真意としてはどっち推しなのか検討してみてください。
仮に犯人推しなら、本質的にはそのキャラにとってのハッピーエンド、またはバッドエンドということになります。
オーソドックスなミステリーなら犯人は罪を暴かれて逮捕されたり自殺したりする結末が多いでしょうから、表向きのストーリー上は事件解決のハッピーエンドでも、読み味はバッドエンドという感じにたぶんなります。
しかしストーリーが犯人探しを主眼とする本格ミステリーでないのなら、犯人に相当するキャラは結末で破滅するとはかぎりません。①のラストでからくも逃げのびる展開を作り、②で読者が彼に共感するように物語の方向を変える。これだったら(犯人キャラにとって)ハッピーエンド寄りの結末にすることも可能だと思います。