小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

返信する!以下は元記事

タイトル:文章がなかなか書けませんの返信の返信 投稿者: サタン

制作時間やプロットの作り方などは個人個人の個性によるので、一概にこうというのはないです。
プロないしアマチュアでも製本して発表する場合は印刷所やイベント期日など締め切りがあるので、「予定通りに書ける」というのは大事ですが、基本的に人それぞれまったく違うと思います。

一応、参考までに自分の場合と、自分が初心者の頃欲しかった助言を書いてみますが、あくまで私の場合って事に注意してください。
まず制作時間ですが、プロットを含め原稿を書き終えるまでにかかる時間は、とはいえピンキリですが、短編なら一・二週間くらいで書ければいいなぁ、という感じです。
長編の場合は、どこからスタートと考えるかってトコが難しいですが、ネタがすでにある状態で書くことが決まってて(整理できてて)、これからプロットを作るぞ、という状態なら一ヶ月半くらいかな。
ショートショートになる掌編の場合は勢いだと思うので出来れば一日で書き上げたい。掌編は最近あんまやってないけども。

そしてプロット作りですが、私はプロットを重視していて制作時間の半分くらいはプロット作りをしています。
書くことが決まってりゃ一日1万文字以上でも書くことが出来るので、そうすりゃ単純計算で新人賞クラスの長編なら十日ちょいで書けます。
そう言うと驚く人もいるんですが、例えば、じゃあ、ここ一週間の出来事を日記調でもいいので書いてみて下さいな。そこそこ細かく書けば3000文字くらいはスッと書いちゃうと思うんですよね。それもそんな時間かからんでしょう。かかっても2時間くらいじゃないかな。慣れてなければ3時間くらいかかるか。
でも、じゃあ一時間に1000文字書けるとして10時間書けば1万文字でしょ。
「書き慣れてない人」でも、書くことさえ決まってりゃ(そして体力がもてば)一日1万文字書く事はそう難しいことじゃない。
書くことが決まってないから白紙の原稿を前に悩んだり迷ったりするわけで、「ここ一週間の出来事」というすでに動かせない決まった事をテーマにしたらスッと書ける。
だから、私はプロットを重視してすごく時間をかけてます。

でも。
初心者には、参考までにこうした話はするけど、同じことをしろとは言えないと思います。
初心者はプロットにはあまり時間をかけないほうが良いと思う。
というのも、そもそもプロットの作り方が人それぞれなので、人によって違います。すなわち皆が皆、自分に合った自分だけの方法でプロットを作ったりしてます。
当然ながら初心者は「自分に合った作り方」を見つけられてないでしょう。
間違ったやり方、自分に合ってない方法でもって、そこに時間を割いてもしょうがないし、時間の無駄だと思います。
なにより初心者は設定を作るのが楽しくて、プロットというより設定集を作りがちです。
可愛いキャラのイラストを描きたいのに、必死にキャラの設定を考えてるようなもの。イラストにもキャラ設定は大事なんだけど、初心者はそんな細かく考えなくていいと思う。
イラストでも小説でも、一度書けば「あ、ここが足りないな」と気がつくことが出来るので、そしたら次から事前に考える場所を増やせば良い話で、やる前から準備万端にして、その準備した道具をどう使えばいいのかわからないような状況は意味がないと思う。
だから、初心者に助言するならプロットは作ったほうがいい。けど、全体の流れをザッと書き出すくらいの適当さでいいと思う。
それじゃ途中で詰まるか出来が良くないかもしれないけど、そうしたら、そのとき改善すれば良いだけです。
スレ主さんの得手不得手を私は知らないし、向き不向きもわからない。
それは自分にしかわからないし、自分に合った方法もそうやって一つ一つ積み重ねていくしかないと思う。
書き慣れていくに従ってプロット時間が長くなるというのも、それは私個人の合う方法でしかないので。

一応、個人的なプロットのコツも書いておくと、
プロットってのは物語の設計図って言われてると思うけど、下書きやラフ、なぐり書きと思ったほうが良いと思う。
要するに、何をどう書くかっていうイメージをパッと示したもの。
だから、「何が」「どうなって」「こうなる」という話のポイントを示せれば、それで最低限は機能する。
書ける人はそれだけで書けるので、となるとわざわざプロットを作る必要もなく……って人もいる。
でも普通はそれだけで書けないので、人それぞれ書けるようになるための要素を追加していく。で、人それぞれ違った形になる。

プロットではなく設定集を作ってしまうって事に対して少し触れたけど、こうした話のポイントをちゃんと考えられてる人は設定集になってしまってもしっかり書けると思う。
物語の要所要所のポイントが考えられてない人は、イメージばかりがあるけど、原稿はほぼ白紙でまったく書けないと思う。
設定集は設定を作ってるんであって、物語を作ってるわけではないからね。

ついでに。
設定を物語に起こす場合。
「何が」「どうなって」「こうなる」という要素に設定を放り込む。
ちなみにこの3要素はかなり簡略化・意訳化したものです。
ええと、例えば「血統魔法は秘匿される」という設定があるとすると、
「何が」「どうなって」「血統魔法は秘匿される」
とか、要素の一つに設定をそのままぶっこむ。
で、残りの要素を考えて適当に繋がる文章にしてみる。
「血統魔法の使い手が」「魔法を解明しようとするも不審死して」「秘匿が守られる」
この要素をストーリーテイストで語ったら、「血統魔法は秘匿されるもの」という表現が出来てることになりますよね。
設定を作るのが得意な人、あるいは初心者で設定ばっか作って話が作れない人ってのは、こうして設定から物語を作ってみると良いかもしれません。
設定の一部を使って掌編を作ってもいいし、複数の設定をからめて短編や長編を作ってもいいし、長編の中のワンエピソードとして書いてもいいし。
このように作った場合、設定の数=書ける話題の数 になるので、プロットと称して設定を作りまくるってこともあると思う。

なんにしても「物語を作る」ってことが大事で、初心者はまずそこが出来てない事が多いです。
設定を作ったりキャラを作ったり世界観を想像したり。
でも物語が作れてないから原稿が真っ白。イメージはあるんだけどな、とボヤく。という感じ。
物語は「何が」「どうなって」「こうなる」ってだけなので、起承転結とか三幕構成とか物語の構造を説明するためには重要な知識なんだけど、話を作るだけなら「何が」「こうなる」そしてその過程の「どうなって」の3要素があれば成立します。
最初の頃は、あまり難しい設定や伏線など考えず、簡単な物語を作ってみると良いのではないでしょうか。

コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ 「文章がなかなか書けません」のスレッドへ

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ