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タイトル:伏線の回収率についての返信 投稿者: あまくさ

読者に考える余地を残すということは、うまく使いこなせば余韻を残すということにつながるとは思います。必ずしもNGではないと考えますが、匙加減には注意が必要なのかなと。

そもそも、

1)未回収の伏線を残す。

2)明かされない秘密を残す。

3)ラスボスや黒幕など、倒されない大物の適役を残す。

これらは、似て非なるものなんじゃないかと。ご友人の指摘は1~3(または、その他)のどれにあたるとお考えですか。

2と3に関しては、一つのプロットの主筋となる要素にきっちり決着をつけていれば許容される場合もあると個人的には考えています。
しかし1は基本ダメでしょう。

私見ですが、プロット上のテクニックとしての「伏線」にも、大きく分けて二種類あるんじゃないかと。

4)意外性・衝撃性のある展開の前に、唐突感やご都合主義感を緩和するためにそれとなく情報をまいておく。(補強情報であることが後からわかるエピソード)

5)重要な展開・感動的な展開をより効果的にするための下準備。(明暗のはっきりした逆のエピソードなど)

5は例えば主人公の成長を描くストーリーなどの場合に使います。気弱な主人公がいじめっ子に勇敢に立ち向かうラストを効果的にするために、序盤でいじめっ子に脅かされて逆らえないシーンを見せておくなどです。

4と5の場合は、回収しなかったらまったく意味が無いことはお判りですよね?

   *   *   *

もう一つ。
これも私見ですが、作者が意識しないのに伏線が生じてしまうというケースがあるように思います。

例えば、ヒロインや重要キャラの個性や魅力を際立たせるために、何か独特の言動をとらせるということがありますよね? しかしこういうのは読者に「何かの伏線かな?」と思われてしまうことがあるんじゃないかと。
で、伏線というのは4・5のように後半の大きな展開の下準備になっている場合が多いので、読者は期待感をいだきます。読者に期待させておいて肩透かしという感じになってしまうのはまずいんです。

「伏線が回収されていない」と指摘されて「え、そうかな?」と思うときって、けっこうこのケースもあるんじゃないかと。書き手は伏線のつもりではなかったので、意外に感じるんですね。しかし重要なのは作者の意図ではなく読者がどう受け取るかですから、これはけっこう落し穴になりかねないようです。(私にも経験があるし、他の方が同じミスをやっているのを見かけることもあります)

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