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タイトル:意思を持ったNPCみたいな?の返信の返信 投稿者: あまくさ

AIのバグ?から生まれた電脳人類というアイデアそのものは面白いと感じています。ただ、

>そもそも人間もAIと似たような電子信号の塊なのに、どうして意思を持つAIは人間でないと言えるのか?

そこに話を持っていくと、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(P・K・ディック)という小説もありましたが、電脳人類を機械じかけのヒューマノイド的なものに置き換えても成立してしまいますから、いささか手垢がついていてつまらないんじゃないかと懸念したからです。

電脳人類に人権はないと考える理由は2つあります。

1)そもそも「意思を持つAIは人間でないと言えるのか?」というのは哲学的問いかけです。しかし人権は法律ですから、適用するにはAIを人間と定義する根拠が必要です。そういう法律的議論が行われたことがない現状では、当然、AIに人権が適用される道理がありません。

2)加えて、電脳人類が人間とは言えない根拠は、人工的なテクノロジーの産物であるというだけではありません。ヒューマノイドであれば、人工的に作られた疑似人類であっても、少なくとも実体はあります。
しかし、電脳人類を発生させたシステムが、

>ARデバイスのコンタクトレンズ(メガネや業務用ヘッドギア型もある)が視界に情報を表示したり、

というものであるならば、システムがユーザーの感覚器官に干渉して作り出した幻影にすぎないわけです。つまり実在さえしないわけですから、人権があるはずもありません。

   *   *   *

……とは言うものの。

ご理解いただきたいのですが、上で私が述べているのは基本的な思考実験の話です。
創作というものは、イメージの飛躍があってもよく、むしろ飛躍があるべきだと考えているんですね。
『オーバーロード』にしても『サマーウォーズ』にしても、本来ユーザーの知覚の範囲内の現象に過ぎないはずの仮想現実があたかも実体化したように思わせる演出があって、創作の世界ではそういうイメージがすでにデフォルトになっているのだと思います。

にも関わらず私がヴァーチャルという要素にこだわる理由は、繰り返しになりますが、多少理屈っぽくてもある程度はそこを押さえておかないと、単なるアンドロイドもの、単なる異世界ファンタジーと大して違わない世界観になってしまうように思うからです。

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