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タイトル:追記。むしろまず本筋からかな。の返信の返信 投稿者: あまくさ

>例えば最低な性格をした主人公が取った行動対して、どこまでがボーダーなのかを迷うこともある、ということでしょうか?

そういう主人公を設定して辻褄を合わせればいいだけならどうにでもなるのですが、エンタメの場合、主人公やヒロインにはどこかで好感をもってもらう必要がありますからね。最初から最後まで最低な性格のままといいうケースはあまりないと思います。(もちろんそういう主人公を書きたいなら書き手の自由ですが、推奨はしません)
で、最低だけでは終わらせないなら、よくある手としては「人目のないところで猫にエサをやる不良型」とか、「成長型」とか、「ラストでは自分を犠牲にして他のキャラを助ける型」とか。
で、そういったことをやりはじめると、ストーリーの各所での演出をきっちり計算しないと上手くいかなくなります。たとえば「自己犠牲型」だったら、最低の性格にみえるキャラがそういう行動をとることに、そこまでの流れの中で説得力を持たせる必要があります。

>スタート、ラスト、主人公の性格目的を何となく決めてプロット書いていたのですが、

大まかでもかまわないと思いますが、狙いと方向性は明確にしておいた方がいいのかなと。
主人公に快刀乱麻を断つような活躍をさせて読者に爽快感をあたえたいという狙いの作品で、主人公がウジウジしていたらまずいですよね? ウジウジが仮の姿だったり成長を盛り込むという手はありますが、最終的な狙いがはっきりしていないと、そういうことも考えられないわけです。

>切り捨てるのは特に気にしないのですが、何を切り捨てるべきなのかが、自分には分かってないような気がします。ストーリーの本筋を決めて、それによりそぐう方を採用するというやり方で大丈夫でしょうか?

そういうことですが、本筋の作り方にコツがあると考えています。

>最近、三幕構成という考え方を知って、自分の作品をそれに当てはめてみようと頑張ってるのですが、なかなか難しいです。この三幕構成も、要は本筋を見失なわないようにってことなんだなと、あまくさ様のご説明を聞いて感じました。

そうですね。三幕構成とそれから派生した創作論は、わりと本筋を作るコツの集大成になっていると思います。

例えば、ストーリーの前半に「かりそめの成功」パートをおく、という考え方があるんですね。
まず主人公の最終目標を決め、次にそれを阻む障害を設定します。その障害をどう乗り越えるかがストーリーラインになるわけですが、前半では仲間の助力を得るなどして何とか達成させます。そして後半では主人公一人の力で難局に立ち向かいますが、前半以上の悪戦苦闘に陥ります。助けがないことも理由の一つですが、

◎前半での決着は、問題の本質への真の解決ではなかった。

そう位置づけるんです。だから前半の成功を「かりそめの成功」と言います。
主人公は前半での経験を思い出し、苦闘の末に「真の解決」を見出します。

こういう流れを考えるのが、プロットを考えるということです。あくまで骨組みですが、要所要所にどういう意味をもたせるかを最もシンプルな形で設計しているんです。
上のような骨組みが明確なら、後半の戦いでは安易に仲間の助力を得させてはいけないことが分かりますよね?
ただし、主人公が絶体絶命のピンチに立たされたときに仲間に救われるというのはありです。ピンチからからくも救われただけで問題そのものは解決していない。最後の戦いに挑むのはあくまで主人公という形を維持するなら、いいのです。
また、主人公が「真の解決」を見出した後なら、仲間が参戦してもリードするのは主人公という形になるので問題ありません。「最後に力を結集する」という展開もウケるんじゃないでしょうか?

このように、本筋がきっちり把握できていれば、それぞれのパートで何をすればいいのか、何をしてはいけないのかが見えてくるように思います。

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