(2)
>最終的にサフィアとラムズのどちらが主人公にとって「本命」なのか?
>一案としては、中盤の流れの中で主人公の想いがサフィアからラムズにしだいに移り、そのことがラスト前の主人公の葛藤の最大値に繋がり、ドンデン返しで葛藤解決のキッカケが見える、というプロセスが考えられます。これなら、葛藤とドンデン返しの両立が図りやすいのではないかと。
たしかにそうですね……。
なるほど。葛藤の仕方を変えるってことですかね……。終盤まではラムズorサフィアっていうところで悩み続けるということですか……。
ただそう、前の方も仰っていたんですが、「愛した人を殺すかどうか」をテーマにしている以上、葛藤するポイントはやはりそっちのほうがいいような気もしたんですよね……。
でも、両方を使うならそのほうがいいですよね……。
(3)
>サフィア=ラムズは人間ではないのに、呪いがかかってしまった。その理由づけは?
>この件は、(1)(2)のどちらにも係わってきます。だから、ここは実はかなり重要なポイントなのではないかと思います。
で、考えていらっしゃる理由づけですが、
>ちなみに、この呪いは神様がメアリにかけたんですけど、神様が間違えたんです。
これはですね、これもまた複雑な話になるんですが……。
さっきも話した通り、サフィアは宝石をこよなく愛する悪魔です。そしてサフィアは、「ドラウプニル」という神様が世界に8つ落とした金色の腕輪を自分のものにしようと画策しています。
悪魔という種族は、七年に一度ドラウプニルに触れることができます。その時だけ、ドラウプニルを腕にはめ、神様と会話ができるようになります。
ラムズにとって神様との会話はどうでもいいんですが、とにかくこの宝石の煌めくドラウプニルを、毎7年ごとに自分が触りたいと思っているんですね。
これまでは、悪魔は自分の好きな物以外興味が無いので、ドラウプニルはサフィアのものでした。ですが次の七年目に、サフィアのライバルが現れたんです。
これが、「神が好きで好きでたまらない悪魔話」です。
彼は神様が大好きなので、当たり前にドラウプニルを自分のものにして、神様とお喋りがしたいんです。彼は最近生まれた悪魔なので、初めてサフィアと神好きの悪魔でとっちがドラウプニルを貰うか競争になったわけです。
そうするとですね、悪魔たちは多数決でどっちがドラウプニルを触る権利を持つか決めることになったんですが、
「より自分の愛するものに愛を注いだ方を勝ち」
にすることになったんです。
まぁ言ってみれば、どっちが多く宝石を集めるか、神様への信者を集めるか、みたいなところですかね?
そしてサフィアは、このために「人間を凌駕する筋力を持つ人間」を神に作り出してもらおうと画策します。そんな人間ができ、彼らを自分の仲間にして海賊団(盗賊団でももちろんいいんですけど)を作れば、必ず戦に勝つことができる最強の海賊団を作ることが出来るって思ったんです。
それで手っ取り早く宝石を集めることができるって考えたわけです。
途中で話してた、「神力を神様があげること」っていうのはよく起こるんです。「憑依を見抜く力」も神力の一つです。
それでサフィアは、「神様の一人を怒らせて、人間に対する怒りを作ってもらい、人間を超える力を持つ"元人間"を大量に作ってもらおう」と考えます。(人間が1番人口が多いのです)
それで出来上がったのが、ルテミスです。
ルテミスは赤色の髪の毛、赤色の瞳、強靭な筋力などの神力を手に入れた、元人間です。(この他に、狼男とかもいるんですけど、狼男も私の小説では元人間で、そういう神力を得た存在としています)
神の怒らせ方としては、地の神アルティドという神様が作ったニンフを、サフィアがある帝国の人間の王様に変身して、「ニンフを殺せ!」っていう命令を出します。
人間たちがニンフを大量虐殺します。
地の神アルティドは人間に怒るって流れです。
ですが、当たり前ですがサフィアにも怒ります。
そこで目をつけられたのが、メアリなんです。
メアリはそのサフィアが地の神アルティドを怒らせる直前に、サフィアに恋をしています(助けられたので)。
地の神アルティドは、どうにかこうにかサフィアを殺してほしいと考えます。(神様が直接手を下すのは神様の暗黙のルール的にダメってことになってます)
そこで!
かつて昔に「人間に恋をした人魚は、人間の足が生え、殺すまで人魚に戻れない」という呪いがあったことを、地の神アルティドは思い出します。
実際は悪魔だけど、メアリはサフィアを人間だと誤解してるしいいやってことで、
メアリに呪いをかけます。
さらに、神力を渡します。
この神力を貰ったことで、本来不死身だった悪魔(サフィア含む)は、メアリによってのみ殺されることができるようになったんです。(悪魔は、人間以外の種族の、神力を持っている者のみに殺されるので)
サフィアは、メアリに会って早々、「サフィアを探している」と言われ、さらに「神力を持っている」ということも知り、
地の神アルティドがメアリを自分に差し向けたんだ
って気付きます。だから、恋に落として自分を殺さないようにさせようとしているわけです。
長くなりました。とりあえず、呪いがかけられた理由はこんな感じです。
だからラムズは最終的に、
「呪いが間違ってる!メアリは関係ないだろ!」
って神様に怒りにいくんです。
で、メアリは人魚に戻り、ラムズは彼女と最後まで幸せに暮らす(鱗が好きなので)──はずなんですが
寿命でメアリが死ぬと、メアリの鱗が水の泡になって消えます。
ラムズはそれが嫌だったので、最後の最後でメアリを殺して鱗を剥がして終わりになるんです。
メアリが、
「愛しているのに殺すの……?」
(=タイトルの、「愛した人を殺しますか?」)
ラムズはメアリを殺したあとに
「そもそもその問いが間違ってる。俺は初めからメアリのことなんて愛してない」
って言って終わるんです…………。
途中でラムズがサフィアだと分かり、悪魔だとわかったところで、
「悪魔がその大好きなもの以外に同情できない」
ってことは読者も知ります。でもラムズは、「そんなことない!メアリのことは、宝石としてじゃなくても好きなんだ!」って言い続けて、読者にも信じてもらうんです。
でも結局やっぱり好きじゃなかったよ、っていうオチです。
とりあえずこんな感じなのですが、どうでしょうか…………。
もしも何か思うところがあれば、
どんな展開にすればいいかとか、伏線をどのタイミングで出せばいいかとか、
この設定は甘いとか
そういうのがあればぜひコメントをください。
長々と読んでいただき、本当にありがとうございました……!!