個人的には『見せたいシーン以外は細かく描写しすぎない』ことかなぁ。
以前書いた作品で、『動きがウザイ』なんて言われたことが有るんですが、その通りなんです。マンガじゃないので1コマというか一瞬(1~2行)に収まる内容が小説では非常に少ない。その分、漫画以上に一瞬の密度を出して長文で作品を書ける。その違いが判らないと(俺もだけど)カッコいい戦闘シーンは書けないんじゃないかなぁ。
ただ、前どっかで聞いたうまいやり方をいくつか。一個はスピードごとの書き分け。通常速度の戦闘では主語述語~と普通に文章を作ってもいいと思う。
マイクはゆっくりと剣を振りかぶり、横に薙いだ。それを見て、息子のパークスも同じようにする。
ま、訓練のシーンだけど。
一方、高速戦闘。
「マイク兄さん! どうして裏切ったんだよ!」
兄さんは言わずもがな、ボクだってもはや並みの剣士ではない。
薙ぎ払い、避け、振り下ろし、いなし。やや大ぶりな攻撃と細かい防御が何十回も積み重なっていく。
こういう感じの。
いや、『お前の書いたの面白くねぇから』と言われたら多分そうなんだけど、『そのシーンで語り手がどれだけ冷静か』は作者が何を伝えたいかである程度捻じ曲げてもいいと思う。あと、混戦・乱戦・熟練者同士の密度の高い戦闘では主語を省いちゃってもいい。
重要なのは、『何でそう言うバトルが演じられていて』『どちらが有利でどちらが不利で』……と言ったバトルにまつわる情報じゃないかな。
それでも『戦ってる最中に考えるか?』『自分を客観的に見るか?』と思った時のアドバイス。自分が書いている作品を、一通り物語の終わった後に主人公が書いている自伝だと思ってください。
人に見せるものなのである程度の注釈を入れつつも、できるだけその時々で思ったことを書いている感じです。