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タイトル:緊張と緩和 投稿者: あまくさ

明石家さんまさんが「笑いの本質は緊張と解放だ」と何かで言っていたそうですよ。
「緊張と緩和」とも言いますが、張りつめた空気を一気に緩める感覚が大事。ゴムを伸ばしてぱっとはなす感じです。

そもそも笑う生物は人間だけで、危険に対する緊張から解放されたときに起こる心的な状態が笑いの起源だという真面目な学説もあるそうですが、まあ専門的なことは分かりません。しかし、創作において、特にシリアスな流れの中に挿入されるコミックリリーフのことを考えると、分かりやすい話なのではないでしょうか。また、お笑いコントなど本来シリアスを狙っていないものでも、シリアス風の会話や日常のエピソードで引っ張ってから落とすというのは、よくあるパターンですよね。
緊張というのは大袈裟に危険な状態だけではなく、真面目な振る舞いを維持するだけでも人間は無意識に多少の緊張をしているものなので、それを崩すというのが笑いの本質なんじゃないかと。

そう考えれば、シリアスな流れの中にギャグを入れること自体は、むしろ自然だと言えます。ダメなのは、シリアスとギャグを切り分けて考えてしまうことなんじゃないでしょうか?

あと、ストーリーのタイプとして、シリアスがベースなのかギャグがベースなのかということね。ストーリー漫画の中にギャグが挿入されるのと、いわゆるギャグ漫画では、ぜんぜん違うでしょう?
ギャグ漫画的なノリで行くならまた話は別でしょうが、シリアスなストーリーに登場するコミックリリーフ的なキャラは、そういう性格の人物としてリアリティがあればいいだけ。そういうのはキャラの性格付けがギャグっぽいだけで、そいつにとってはそういう振る舞いがシリアスな動きなんですよ。なので、それを取り巻く真面目なキャラの反応も、緊迫したシーンで急にふざける奴がいたらどういうリアクションをするのが自然か考えればいいです。ただし、そこを淡々と書くだけでは面白味にかけるので、多少誇張して演出を加味します。ケレン味と言ってもいいです。
それがストーリー作りのテクニックとしての「緊張と緩和」。笑いだけに限らない、「緩急をつける」「タメをつくる」「ダレ場をつくる」というテクニックです。

シリアス物の場合、ギャグをギャグ漫画風にとらえてしまって、ストーリーの自然な流れを無視して挿入するのはダメなんですね。
しかし仕上げの演出としては多少誇張するのが普通なので、一見、流れを無視しているように見えるんです。それは流れを断ち切っているのではなく、「緊張と緩和」を使って流れにアクセントをつけているということ。
そういう違いだと思います。

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