上条さん、美琴さん、アクセラレータさん。『とある魔術の禁書目録』の主人公は上条さんではなくて、アクセラレータさんでもいいわけです学園都市のことがちゃんと表現できていれば、女性の美琴さんでもいい。
『目的意識』で、誰が、各キャラが、日々どんなことを考えているかが大事なのではなく。
誰がどんな信念を持っていてもいいです。上条さんの立場、上条さんの視野・視点から見える学園都市や出会う事件は、アクセラレータさんや美琴さんがもし同じ場面に遭遇したとしても、上条さんと状況も対処法も、心の感じ方も違うはずです。
もし『夢』のない主人公が、簡単に事件を解決できたら、妬む者や主人公の能力を疑う者がでてくるかもしれませんね。また、『夢』のない主人公が事件を解決している時間で同級生は遊んでいたり、塾に行って勉強しているかもしれませんね。
私達がまさに小説を書いている時に、
世間では友達とLINEしたり、漫画読んでいたりしているわけです。
周りの人間がいま何をしているか、あげはじめるとキリがないのですが。そういったことは物語の中の主人公にも起きています。こういったことを書けているか。
書くにしても何を選べばいいかで、『とある魔術の禁書目録』は学園都市で暮らすとはこういうことだよと、上条さんが学園都市での生活を表現できていたので、個々の事件に対処するだけの作品になっていませんでした。
作中に書かれていないことは、起きてないのではなく、存在していないのと同じことになってしまいます……。
応援しています。