小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

返信する!以下は元記事

タイトル:世界観と地の文についての返信 投稿者: サタン

>どちらの方が読んでいて心地が良いのでしょうか?
そりゃ作風の問題で、読者の好みの問題かと。
「世界観が広い・狭い」の意味するところがわかりませんが、「広い世界を想像できる作品」といった意味で答えると、Webの読者層なら前者の「丁寧ではないが広い作品」でしょう。
もっとも、丁寧ではないのに広い世界観を想像できる地の文が書けるってのはそれはそれですごい才能をお持ちですねって話になっちゃうと思うけども。

えっと、つまり。
「世界観が丁寧」というのは、単に「その世界のことを多く詳しく説明する・その設定を考える」という事ではないので、作品の世界・世界観を解説すりゃ丁寧ってわけではないのですよ。
問題は、その世界観や設定が物語や展開やそれらの演出に上手く「利用できているか」というところ。

例えば「この世界は神が作った世界だ」と説明されたところで、「神が作った世界」をイメージできますか。
では、
「魔物を倒すと死骸は残らず消えてしまった。創造主たる神は魔物が還ることを認めていないからだ。友人であり戦友でもある仲間が倒れたとき、その身体は遺体になることなく消えてしまう。創造主は彼を認めなかったのだ。魔物だから消えていたのではない。神に認められるか認められないか、それが全てだったんだ。この世界は神によって作られた世界なんだ。」
と、やや強引だけど、このようなエピソードがあると、「神の意思一つの世界」がなんとなくイメージできるんじゃないかなって思います。

で。
ここに「地の文」はあんま関係ないってことがわかるでしょうか。
「文章で説明」してるわけじゃなく「エピソードで説明」しているわけで、そのエピソードが丁寧に作られているかが問題で、地の文が丁寧に書かれているかってのは問題じゃないんですよ。
なので、地の文は内容が伝わればそれで問題なくて、伝わらないほど雑なのは問題だけど別に下手でも飾り気なくてもまったく問題ないです。

でも別に丁寧な地の文を否定しているわけではなく、これはもうイラストで言えば「筆のタッチ」みたいなもの。
そういう作風、そういう雰囲気、そういうものでしかないと思う。
ゆっくりじっくりした作風には後者の「丁寧で狭い」ほうが良いと思う。
まあ「狭い」っていうか一箇所にスポットを当ててそこに集中してるだけなんだけども。密室劇や会話劇、ヒューマンドラマに古典ミステリのクローズドサークルとか。
どっちがいいかって話じゃないと思う。

そんで、なんとなくだけども、スランプの原因になってる世界観が上手く書けないってことだけど、「文章で説明」してるからじゃないかなって思う。
それら世界観の設定は、キャラ設定もだけど、全て物語の種になるものなので、なんでもかんでも説明してはダメですよ。
もちろん、上の例文を見てもらえればわかるけど文章で説明すると文章量が極端に短くて済むから、手っ取り早く読者に伝えるため「説明」を使うのは悪い事ではないし、説明自体がダメだって話ではないのだけど。
ちゃんと覚えてもらいたい設定や世界の特徴、印象付けたい事柄はちゃんと「丁寧に」物語にしなきゃね。

コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ 「世界観と地の文について」のスレッドへ

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ