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タイトル:テーブルゲームなどのリアリティについての返信 投稿者: あまくさ

物語のリアリティは現実性ではなく説得力だという意見があり、私もそれは同感です。
ただ。
ストーリーのテクニックで説得力をだすのって、現実的に書くよりよっぽど難しいと思うんですね。

例えばポーカーのマンガで主人公が大一番でロイヤルストレートフラッシュを作るのは、個人的には嫌いです(笑)。現実的じゃないなんて野暮は言いませんが、「それって、引きが強いだけじゃん」とか思っちゃうんですね。
引きだけに頼っている主人公が強いようには見えないということで、もうオカルトでもイカサマでもいいから、そこでロイヤルストレートフラッシュが作れた必然性はほしいのです。現実的ではなくストーリー上の必然性ね。

まあ、引きが強いだけというのはヴァンガードとかも割とそんな感じでしたけどね。ここぞという勝負所でクリティカルなんとかを3枚続けて引いたり。でもあれは、そういう運頼みだけみたいな展開を演出でうまくカバーしていたとは思います。

ストーリーで説得するのは難しいと書きましたが、アニメやラノベのテンプレは何がうけたかというフィードバックをつみ重ねて鍛えられてきているから、参考になるとも思っています。麻雀マンガの『咲』は作者がかなり麻雀を知っている人だと思いますが、合理性と誇張とエンタメ性のバランスがよくとれているかなと。

それから『ヒカルの碁』。あれは確か囲碁のプロが監修していて、作者もよく勉強していた模様です。なのでバックボーンとして現実の囲碁観もしっかりしている感じがしますが、それを読者が楽しむ邪魔になるほど出してこないし、対局のシーンで囲碁をまったく知らなくても何をやっているか分かるように工夫されていたんですね。ストーリーと演出の両方でそれをやっていて、感心したのを思い出しました。

いずれにしてもギャンブルを扱うなら、運の要素をどう考えるかは決めておいた方がいいような気がします。
ポーカーで主人公をチートにするならロイヤルストレートフラッシュが一番簡単ではありますが、簡単すぎてつまらないのが問題なわけで。そこを演出と勢いでカバーしているタイプが、たぶんヴァンガード。
それもありだと思いますが、他の方とのやりとりを拝見すると、運の要素は排除する方向なのかな?

ギャンブルから運の要素を排除するなら、普通にバトルものの定跡を意識するといいんじゃないかなと。
先にオカルトでもいいと書きましたが、念じればいいカードが引ける能力があると設定してしまえば非科学的ではあっても運頼みではないということです。

まあオカルトは極論ですが、能力的な条件と、それに基づいて何をすれば勝ちにつながるかをきっちり決めるのが基本かなと。
つまり主人公の「勝ち筋」を明確にするということ。
そして勝ち筋は外されることもあるわけです。一方、相手キャラも強敵なら何か勝ち筋を持っていることが多く、それを外すのも主人公側の戦略になります。

勝ち筋という考え方は現実の戦いでも有効だと思いますが、フィクションの場合は勝負の展開を分かりやすくするのが目的です。勝ち筋が明確になっていれば、それが外されたらピンチだって分かるからです。
互いの勝ち筋が揺れ動き、勝利目前と思いきや主人公の勝ち筋が外されて、逆に最大のピンチに。しかし、そこで何かの伏線に結び付き(必須)、再逆転の大勝利という感じに運べれば理想形かなと思ったりします。

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