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タイトル:世界観とキャラの双方を個性的にする方法の返信 投稿者: サタン

キャラとか世界観とかに限らず、そもそも「複数のものを同時に」というのは無理です。
いやまあやってやれないことはないから無理ではないけど、とんでもなく難しい。
単純な話、人間は右と左で複数のものを同時に見ることは出来ないし、複数の事を同時に喋ることも出来ないので、つまり「一つに集中したほうが良い」という事が人間の構造的にわかるからです。

でも、それなら簡単で、「一つのことに集中した内容」を複数書いて、その複数がまとめて読むと一個の物語になっている、という形を取れば良い。
わかりやすく、千夜一夜物語のように内容ごとに一つの物語を用意して大枠でシェヘラザードがペルシャ王に殺されまいとするペルシャの世界観を語っていく、とでも良いし、内容一個を物語のいちエピソードに落とし込んでもいいし、あるいは群像劇かオムニバスとしてきっちり分けてもいい。

人間、複数のことを同時に語るのは無理だけど、人間というのは前後の文脈を読み取ることが出来る。
つまり「手のつけられない悪童」という前提があるから「ふとした気まぐれでテントウムシを助ける」というちょっとした優しさに対し、読者は勝手にキャラクターの複雑な心情を読み取る、というわけです。
「複雑なもの」は、直接それを書いてるわけじゃなく、前後の文脈から読み取れるもの。
世界観とキャラクターを両方とも個性的に、複雑な属性を強烈に表現したいと言うのであれば、まずは落ち着いて一つ一つに集中したほうが良いと思う。
世界観とキャラクター性を関連付けることが出来れば前述した内容は実行可能だし、例にした「悪童とテントウムシ」の例は手塚治虫の「火の鳥」のエピソードからだけど、世界背景は歴史を元にしてる部分があるとはいえ全体的に素晴らしい世界観だと思います。キャラクターもとても良いでしょう。テーマである「生命」をはじめ複雑なものを丁寧によく表現していってる漫画だと思う。
でもそれは、書いたように「複雑な生命というテーマ」そのものを直接ダイレクトに書いてるわけじゃない。
一個一個ではそれぞれ「複雑なものを分解した一つ一つ」に集中して書かれている。
それらが完成して全体を見ると「複雑なものを表現できている」となるだけで、執筆中の実感として「複雑なものを書いている」ということはなく、ミクロではなくマクロな視点で考えるべきかなと。

それで言うと、まあ、別に相談でいちいち書くことでもないかなと省略されたのかもしれないけど、
>なるべく複数の「属性」が組み合わさった強烈なキャラクター
>センスオブワンダーを重視した
考えがしっかりしているようでいて、その表現したいことはフワッとしていて具体性がない。
その複数の属性を分解するとどんなものが混ざり合っているのか、センス・オブ・ワンダーと表現されたその「不思議な感覚」とは何なのか、感覚的なものでそれらに答えが出ないのであれば、何かを感じ得た事例として何か例はあるのか。その例を複数挙げて複数のエピソードを作れば、それらを全て読んだ読者には作者が感じ得たセンス・オブ・ワンダーが伝わるので、ではそれを基準としてキャラクターも同じように「複数の属性」を分解して一つ一つに集中して話を組み立てて、本筋に馴染むようにして……
と、そんな感じでやれば出来ないことはないと思う。
でも最初に書いたけども、そういう「複雑なもの」「複数の要素」を同時に書こうとするのは無理。

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