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タイトル:作者に女性経験がない場合に女の人を書く場合の注意点や重点的に調べたほうがいいことを教えてください。の返信 投稿者: サタン

知らないもんは調べるしかない。経験がない・足らないのであれば、知識で補うほかない。
で、そのうえで重点的に調べることは、という話だけど、そもそも何を書くかによって大きく異る。
例えば、エロ本みたいな官能的な話を書くのと、少女の純愛を書くのでは、これは文章に表現する内容はまったく違うとわかりますよね。
少女の純愛を書こうと思ってるのに性知識を溜め込んだって何の役にも立たない。
だから、何を書きたいのか、これが一番大事。

BLが例に挙げられてるけど、これはあくまで例として挙げているのだと思います。
確かに仰ることは理解できますが、一方でこの場合は「知識」にこだわる必要もないと思います。
BLの例で知っておかねばならないことは、BLってジャンルは何が面白いのか、ということだけです。

例えば、ラブコメってジャンルは少年漫画で昔から連載枠があるほど人気のジャンルですが、昨今の「ラブコメ」の王道の一つを作ったのが高橋留美子の「うる星やつら」じゃないかなと思います。
少年誌ですが、作者は女性です。もちろん男性にウケる「恋愛コメディ」を書いた作品です。
じゃあ、漫画家高橋留美子は男性の恋愛観を知り尽くしてたのかっていうと、んなわけないだろうと思う。
私は当時を生きてたわけじゃないのでさほど詳しくはないけど、確か「うる星やつら(1978)」以前って我々が知ってるようなラブコメらしいラブコメって無かったんじゃないかと思う。あるとすれば恋愛メインの少女漫画でコメディをやっているという結果的ラブコメ作品ではないかなと。
あるいはラブコメではなくエロを基本としたコメディか。
そんな少年誌の中に、「うる星やつら」を投じた高橋留美子はスレ主さんのように「異性のことを知らない、これは問題だ」と思ってたかどうか。

当時の少年漫画は、えーと「北斗の拳」は少し後か、「1・2の三四郎」とかあだちみつるの「ナイン」とかスポーツ系が強かった時代かな。
現代とは違って、まだまだ「女の子が描かれてる表紙は恥ずかしくて買えない」なんていう小学生がいる時代。
だから、筋肉マシマシな男らしい漫画とか、汗と根性のスポーツものとか、そういうのが主流だった。
つまり、読者は「そういう男臭いもの」しか知らない時代。
当時のギャグ作品で名作はというと「パタリロ」だけど、これは少女漫画で花とゆめ連載だったっけか。
だから、一般誌において読者が知らない「ラブコメ作品」ってのは目新しくて純粋に「うる星やつら」ってめっちゃ凄い作品やったんよ。

スレ主さんは、要約すると「読者の中で一般的に知られてる常識くらい知らないと」と言うけれど、それはそうだと私も思うけれど、
それ以上に、「読者が知ってることを、普通に書かれてる内容」というのは100%つまらないと思う。
知るのであれば、知った上で崩さないと。

でも、「作者がそれを知らない」というのは実は武器で、例えば「テニスの王子様」は作者がテニスのルールも知らのじゃないかと言われてるけど、そら熟知してたらラケットで波動砲みたいな玉撃ったりせんよ。コートに玉入れることじゃなく相手をノックダウンさせるための試合を書いたりせんよ。
そして、そうした「知らない」アイディアが、次の世代で「黒子のバスケ」とかに受け継がれてまた名作を書いたりするわけですね。
知ってたら書けないことを書けるというのが、知らないことの強みなんですよ。
まあ、テニプリは知った上で原型もないほど崩したのかもしれんけど。

でも、知らなきゃ書けないのも事実で、じゃあ何を知ればいいのかといったら、この場合、「そのスポーツ漫画の何が面白いのか」ってところ。
スレ主さんが挙げた例で言えば、繰り返すけど「BLの何が面白いのか」ってこと。これが自分なりに理解できればいい。
「BLのこういうところが面白いよね」という事を、「よくある一般的なBL好きのセンス」ではなく、「何も知らないスレ主さん」が語るから面白いんですよ。

知らないから書けないって人が意外と多いと思うのだけど、
もちろん、本当に何も知らんと何かしらの用語の使い方を間違えたとかってミスはあるから、ある程度は知っておいたほうがいいし、理想はすべて知った上で崩すことだけど、知らんものは知らんものとして書くことが出来るって事は知ったほうがいいと思う。
まずは「何を書くか」って事で、そこに必要な知識はある程度知ったほうがいいというかラブコメならラブコメ作品を読んでチェックする程度でいいと思う。
次は「自分が書こうとしてる作品の何が面白いのか」をしっかり見極めたほうが良いと思う。
読者が読んでるのは、作者の恋愛経験などではなく「その作品の面白い要素」なので、経験はないよりあったほうがいいけど、それがなければ書けないって事はない。
独創的な設定やアイディアって「知らない」ときに降ってくるものだしね。

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