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タイトル:文章力をあげる練習の返信 投稿者: 手塚満

この練習は有効かと考えると、ある種の罠にハマります。練習が形骸化し、作業に堕してしまう恐れがあるのです。結果、時間と労力を費やして、何も得られないという最悪の結果を招くこともしばしばです。

ある練習を行うとして、なぜそうするのか、得られる結果は何かを考える必要があります。お挙げの練習方法を少し考えてみます。

・ひたすら文章を読む
たくさん読んで、たくさん書くというシンプルなコツの前半ですね。母国語を覚える過程もこれですよね(聞く、話すになりますけど)。

小説を書きたいのなら、小説はどう書かれているかを知らねば、真似することすらできません。真似もできないのに、独自の優れたものを生み出せるのは無理です。
天才以外は基本中の基本になります。

・プロの文章をパソコンで書き写す
書き写すってなんだろう、ということになります。読むだけじゃいけないのか。手を動かすと頭も働くからか、などと脳科学でも言われてなさそうなことを考えても仕方ありません。
例えば、一度読んだ文章を、その文章を見ずに正確に書き起こしてみると、元の文章とかなり違うようになってしまうのが普通です。読んだ文章を機械的に暗記するのではなく、非言語的なイメージを想起して、意味を理解するからです。

これは人間の優れた能力なんですけど、文章表現で読者を引き込もうとする、我々作家志望者にはデメリットとなります。どう書いてあるかが問題であるわけですから。言い換えれば、イメージをうまく伝える文章表現を学びたいのに、イメージのほうだけしか覚えてないわけです。

ですので、正確に書き写す。そうすると、一字一句間違いなく学ぶことができるわけです。時間と手間がかかりますので、何を書き写すかは精選すべきです。

・プロの文章を音読する。
書き写すのに近いものがあります。しかし、やはり音読したらすぐに文章自体を忘れてしまう傾向も依然として残ります。

音読の最大のメリットは、文章のテンポが実感しやすいことです。書き写すのは手間が大きく、あまりリアルタイムではない。黙読は非常に速く読んだり、じっくり読んだりできて、自由度が高く、リアルタイム過ぎる面があります。

音読だとほぼ一定です。ですので文章がどんなテンポを持っているか、感じ取りやすい。一瞬で起きたことが本当に一瞬に感じられるか、ゆっくりなものがゆっくりに思えるか、判断しやすいわけです。

ですので、プロの文章を音読すると巧いテンポの作り方が学べますし、自分の書いた文章を音読すれば、読者がどうテンポを感じるかを判断しやすくなります。

いずれも優れた練習法です。が、万人に等しく適しているとはいえません。スレ主さんが不足だと思う点に応じて、取捨選択して練習されるといいでしょう。

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